FabFilter Tips 4回目!
先週金曜日のYoutube Liveはご覧いただけましたか?ほぼ台本無しでお送りした60分でしたが、いかがでしたか?
私自身は楽しい時間を過ごせ、また出演したいと思いました。
番組内でもFabFilter Pro-Q 3について紹介しましたが、このコラムでも、YoutubeにアップされているIMSTA FESTAの動画でも同様の内容についてお知らせしています。
質問やリクエストなどはディリゲントさん、または私のTwitter、もしくはなんらかの方法で!w
他のトラックの音と被ってる音を確認したい!
Youtubeの方でもちょっとだけ触れましたが、複数トラックにPro-Q 3を使用している場合、そのトラック全体を解析して全体的にどの帯域が重なり過ぎているか視覚的に確認することができます。
レコーディングを進めていくとどうしても中域の成分が重なってきてしまい、音が濁ったり、びっくりするくらいレベルメーターが振れちゃったりします。
さくっと打ち込んでみたデータを聞いてみてください。
中低域の成分が多すぎますね。
さっき確認したEQの画像を基に調整してみます。
どこから削るか….
どの楽器から調整していくか…迷いますよね~。
今、私がやっている方法は、帯域が重なっている部分の音は、何の音が重要なのか優先順位をつけてみてます。
ベース、ギター、オルガン、エレピのすべてが中低域で重なり合ってます。
エレピがちょっと弱く聴こえちゃってるし、ベースが埋もれてますかね…。
この帯域で出ていてほしいのはどの楽器だ?
まぁベースは残っててほしいですよね。
エレピの優しさ、ギターの箱っぽさにもちょっとは必要。
ってことはオルガンを少し下げてみる?
ということでオルガンのトラックのPro-Q 3を開いてみましょう。
164Hz~306Hzのあたりの音がもしかしたら影響を与えてるかもしれません。
一番下の帯域よりも少し上の山をグラブしてちょっと下げてみて、EQのタイプをLow Cutにしてみました。
ちょっとエレピが聴こえてきた!
そしてオルガンの音も変な感じにイコライジングされてるような音になってませんね。
被っていることを示す赤い帯も先ほどよりは細くなりました!
やりすぎ注意!
あとは、ベースとキックが被ってるかな….。
でもエレピが先かな..ということでエレピのEQも同じようにローカットしましたけど、スペクトラムグラブで掴んだ帯域だと音がちょっと頼りなく感じたので、FREQを192Hzまで下げました。
これでしっかりベースも聴こえるようになった!
再生してみるとまだちょっと赤くはなるけど、聴感上これ以上削らなくても良いような感じがするので自分の耳を信じようと思います。
こういうサジェスト機能って、とても便利だけど妄信してしまうとそれは面白みのないものであったり、冷たくなってしまったりすることがあります(実はこの後、ギターの600Hzくらいを少しだけ上げてます)。
せっかく自分の意図を持った音楽を作るのだから、最終的には自分の耳を信じて良い方を選択するようにした方がいいと思いますよ。
次回からはPro-C 2を紹介する予定です!