イケボになろう!
「暑い!」ていうのも飽きてくるくらい言いましたね。
雨の多い地域もあるのであんまり能天気なことも言ってられないですが…。
前回は、録音する際は「エアコンを消す…」なんて書いていましたが、今月は新しい解決策を見つけました。
我が家は2LDKで、そのうちの1部屋を仕事部屋として使っています。
その他の部屋のエアコンをマックス値にしてキンキンに冷やして扉を開放しておくと他の部屋にあるエアコンの冷気によって少しはマシな環境になる上、エアコンのノイズも入りません。
その代わり電気代がどうなるかわかりませんし、エアコンをかけている部屋は寒くなります(笑)。
今まで楽器を録音してそれに処理を加えてきましたが、今回からは「声」に注目していきます。
ボーカルではなく声、ナレーションやセリフの声質を調整していきたいと思います。
俳優さんやタレントさんがドキュメンタリー番組のナレーションや声優をしたときに普段よりもイケボに感じたことってありませんか?
ピンマイクやショットガンマイクで拾うバラエティやドラマとコンデンサーマイクで収録しているナレーションではマイクの性能による違いもあるとは思うのですが、後処理が違うんじゃないかと思って試してみました。
まずは録った状態のまま
マイクはSONY C-100です。
録音するときの注意
マイクの特性で、マイクに近づくほど“近接効果”というものによって低域が強調されていきます。
それ以外に口は声以外に様々な音を発することがあり、それらを鮮明に拾ってしまう可能性も高くなります。
(口の中ってけっこういろんな音が出ているものですよ)
ポップガードを使い、ある程度の距離は保った方がクリアな声が録れるのではないかなと思います。
また、マイクによってはローカットスイッチがついているので、それを使う手もありますね。
私的には、音はありのままを録って、あとでPro-Q3を使ってローカットしますけど。
ダイナミックマイクの中には最初から低域のレスポンスを下げているものもありますね。
低域は切るべき?
いろんな文献を読んでいると「まずはローカット!」的な記事によく行きあたります。 でも低域が響く声はカッコいいですよね。
アンサンブルの中に入るわけではないので、声の調整に集中するだけでOKです。
それはいったいどうやって作るんでしょう?
低域とざっくりしていますが、必要なのは胸が響いている感じですよね。
ただ、この低域部分って濁りやすいので減らした方が無難であることは確かです。
ということで、ローカットを施してみました。
すっきりしましたね。
胸が共鳴している感じは出しつつも濁りが減っています。
これは体格や声のキャラクターによっても数値が変わると思うので、150Hzを中心に周波数を上下に動かしていいポイントを探ってみてください。
ちなみにこの時は118.56Hzでした。
コンプレッサーで音量的なばらつきを整える
次にコンプレッサーによって音量的な凹凸を整え、聞きやすく調整してみます。
プリセットのVoccal内に“Spoken Word Squeeze bM”というのがあるので、ここを出発点に好みの音色に調整してみました。
コンプレッサーをかけることでちょっと悪目立ちした部分がありますね。
これは何かをいうと近接効果の悪影響があった部分の取り除き切れていない部分です。
低域の部分はローカットすれば低減することはできますが、その他の周波数帯には何もできていません。
コンプレッサーをかけることでちょっとノイジーな感じに聞こえますね。
じゃぁコンプをかけなければいい?
という考えよりも、適切な距離で収録することを心がけましょう。
プラグインでエフェクトをかけるのは後でいくらでも調整できますが、録ってしまった音はなかなか修正が効かないものです。
録るときも十分にこだわってくださいね。
今回は、ここまでですが、次回以降私の声が少しずつイケボになるよう調整していきたいと思います。
お楽しみに!