梅雨入りしましたねぇ。
先週は半袖で過ごせたのに今週に入ってからは寒くて上着を着る始末….。
知り合いに体調を崩している人が多いので、気をつけましょう!
ところで、先日とあるクリエイターさんにインタビューをさせてもらいました。
楽しくあっという間に時間が過ぎたインタビューでした。
その模様は近々公開されますので是非お楽しみに!
さて、今回はインストトラックとボーカルトラックをミックスしていくシリーズ第三弾です。
ボーカルトラックにリバーブをかけてみる
現在、世の中にあふれているボーカルが入った音楽のボーカルトラックのほとんどには何かしらの残響音が付加されています。
残響音を表現するためのエフェクトは大まかに分けて「ディレイ」「エコー」「リバーブ」というものがあります。
それぞれの違いについてざっくりとおさらいしてみましょう。
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ディレイ
よく「やまびこ」のようだと表現されることがありますね。原音と(原則的には)同じ音が一定の時間おきに一定回数繰り返されることを指します。「原音の後から音がついてくる」イメージですね。
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エコー
カラオケマシンについているエコーを思い浮かべる人も多いでしょう。効果的にはディレイに似ていますね。
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リバーブ
ざっくりと解説すると部屋、ホールなどの音を発した場所で発せられた音が壁や床に反射して響きますよね?それをイメージしてください。
どれも基本的には反射音なんですけどリバーブは空間の広さを表現することができます。
どのエフェクトを使うのがいい?
どのエフェクターが最適かなんて、ミックスするイメージやそれぞれの好み、音色やジャンルなど様々な状況によって変わるので、一概に言えるものではないと思いますし、そこは自由であるべきだと思います(カッコよく感じれたらそれでOKじゃない?)。
私個人の好みとしては、ディレイとリバーブを並列でかけつつ、ディレイ音にもリバーブがかかるようなセッティングがいいかと思っていますが、このセッティングが激しいサウンドにもしっとりとしたバラードにも合うかどうかはなんとも言えません。
アレンジだったり、アンサンブルの構成によっても各パラメーターの値は変わるので「ケースバイケース」と言えます。
これについては経験によってセンスを養っていくべきだと思うので、どういう音にしたいかイメージしてたくさんの経験を積まれることが近道だと思います(ちょっと無責任かな?そのうち一般論を書きますね)。
ただ、リバーブを深くかけることで原音は奥に行きやすくなり、ディレイはかけても距離が変わることがありません。
ルーティングについて
ディレイ、リバーブはセンド/リターンで使用することが多いのですが、それも絶対ではありません。
AUX(エフェクト)トラックを作って、リバーブを必要とする楽器やボーカルの音をそこに送ってまとめてリバーブをかけるという方法は同じ空気感を与えることができたり、一般的には重いとされていたリバーブプラグインを少なく済ませることができたり…なんて嘘か本当かわからない説もありました。でも、「この楽器にはこういうディレイやリバーブをかけたい!」と思ったのであれば、それぞれの楽器のインサートスロットで使用してもなんの問題もないと思います。
ただその場合はミックス値を調整しないと原音が聞こえなくなってしまいますね。
残響音系のエフェクトは原音+エフェクト音として聴かせることが多いので、並列のルーティングになるセンド/リターンで使用するとセンド量でかかり始めを調節できたり、リターン量を調節してエフェクト音の濃さを調節することができます。
インサートスロットで使用する場合は、各プラグインの「MIX」でしかそれを調整できないので、リバーブやディレイ音にこだわりのある人は並列処理をしたほうがいいかな、と思っています。
DAWでの並列処理の設定はこんな感じです(画像はクリックで拡大します)。
さて、今回はどんな値にするべきか
インストトラックにもよりますが、テンポ早め、音数が多めな曲だと仮定しましょう。
過度なエフェクトをかけるとうるさく聞こえてしまうので、小さな部屋をイメージしてリバーブは短め&薄めで、ディレイはかけてみたんですけど、無くてもいいかな…と思いました。
もし、かけるとしたらディレイタイムはテンポに合わせて、フィードバックもディレイ音がメロディラインを邪魔しないようにを少なめでいいと思います。
リバーブもエフェクト音が重くなって軽快なボーカルのイメージを損なわないようにPro-R内のEQで低域を抑えました。
まとめ
駆け足&ざっくりな紹介となりましたが、なんとなくのイメージが伝われば嬉しいです。
リバーブ、ディレイによる空間の演出ってボーカルにとってもそうですが、楽曲全体のイメージにも影響します。
空間の大小とか濃淡、冷暖などいろんなイメージを演出ができるのでこだわりだすと奥が深くて楽しいエフェクトです。
これからもタイミングを見計ってリバーブやディレイについてお話をしていきたいと思います。