FabFilter Tips vol.14

FabFilter Tips vol.14

今週は随分と平日が少ないですね…
いよいよオリンピックが始まりますが、私にはスーパーのオリンピックや釣り具メーカーのオリムピックの方が馴染みが深いです。
今回は同じ町内の人が出場するので、彼を応援しようと思います。

さて、ここ数回リバーブを紹介してきましたが、今回から少しだけディレイ、発売されて間もないTimeless 3を交えつつお話を進めていこうと思っています。

リバーブとディレイの違い

昔、リバーブとディレイの違いを聞いたときに帰ってきた答えは“リバーブはお風呂、ディレイはやまびこ”というざっくりとした回答が返ってきました。
でも、これってあながち外れていないですよね。
リバーブはある空間の中にソースを置き、その空間内の反響をシミュレートしたもの。 ディレイは発生したサウンドを意図的に遅らせ、その信号を繰り返すことで残響(反響?)を作り出すものです。
2つの大きな違いは、残響の中にソースが浸されるものがリバーブで、残響が後からついてくるものがディレイだといえます。
リバーブを濃くすると音は(一般的に)奥にいったように感じます。モワっとした空間に包まれていく感じですね。
ディレイは濃くしても反響音が大きくなっていくだけなので、音が奥に行くことはありません。
文字で説明していても何となくしかイメージが湧かないと思うので、音を聴いてみましょう。
アンサンブルの中でギターソロを弾いてみました。
そのギターソロにPro-R、Timeless 3をセンドリターンでかけています。

片方ずつかけて確認してみよう。

まずは完全体を聴いてみましょう。

ゆったりしたテンポでさらに長い音符のフレーズだと空間がいっぱいですが、リバーブやディレイによって空間があることを演出できているし、余韻も残せているので寂しい感じはしませんね。

リバーブのみ

ちょっと生っぽさが聴こえる時がありますが、リバーブによって周囲とも馴染んでいますよね。
あんまり前に出すぎなくて聴きやすい感じがします。

ディレイのみ

生の雰囲気が一気に増します。リバーブだけのものと比べて音は前に出てきますし、ギターの粗っぽさも聴こえてきますね。
でも音を切ったタイミングでディレイ音が聴こえて余韻を感じることはできます。

何もなし

一応比較対象として。
音の隙間が目立ってちょっと物足りない感じになった気がします。

私自身の使い分けの大きな違いは、“歌、楽器のソロなど前に出ていてほしい楽器はディレイの方が比重を高くする”、“余韻、空間の広さ、奥行きを感じさせたい場合はリバーブの比重を高くする”という感じのイメージで考えています。
たとえ話でよくするのが“街ですれ違った人からほのかに香るコンディショナーや香水などの香りのような余韻…”
これをリバーブとディレイを組み合わせて生み出せると歌詞がさらに生きてくると思っています。
この余韻で振り返ってしまうということは心を惹かれているということなので、歌としては合格点ですよね。
話が脱線しましたが…。

リバーブとディレイのどっちを先にかけるべき?

リバーブとディレイを同時に使う際、どっちを先にするか…一般的には、前述したエフェクトのキャラクターを考えるとディレイを先にした方が良い感じがします。
意図的に作りたい音がある場合、順番はどんな音が欲しいかによって決めるべきだとも思いますが。
まぁ並列でかければ順番なんて気にしなくてもいいんですけどね。
同時に使う際に一つオススメな方法があります。
元のトラックにセンドリターンでリバーブとディレイをかけます。
ここまでは同じですが、
次にディレイからもセンドでリバーブに音を送ります。
原音が鳴った後、リバーブ、ディレイも鳴りますが、ディレイ音に対してもリバーブがかかります。
この時にステレオディレイでディレイ音を左右に振ってあった場合、そのディレイ音が鳴った先(サイド)でリバーブ音がなり、より豊かで広がりのある残響音を得ることができます。
これも聴いてみましょう。

さて、来週のYoutube Liveですが、この辺のことをお話できればと思っています。 なにやらお得な情報もあるようなので、ぜひお見逃しなく!

福地 智也

Jimmy Nolen、Nile Rodgers等に影響を受け、 Blues, Soul, Funkをこよなく愛す。ギタープレーヤーとして杏里、倖田來未、片瀬那奈、さんみゅ~、楠田亜衣奈等のレコーディング、佐藤康恵のライブに参加、同サポートバンドでは、バンドマスターを務める。ギター 演奏、音楽制作のみならず、楽器、DAWのセミナー、デモンストレーションでは、難しい用語を使わずに、誰にでもわかりやすい内容が評価を受けてい る。 https://www.dopewire.net/