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FabFilter Tips vol.13

いやぁ~雨が多くて気温が上がると湿度が上がりますね。
湿度が高いと楽器を弾きにくいですね。
だからといってエアコンをギンギンに聞かせた部屋っていうのも苦手なんですけど。

Pro-Rのパラメーターについてはほとんど説明させていただきました(まだ少し残ってるけどね、これは追々)。
今回、次回は実際に音を使ってその変化を楽しみつつPro-Rについて紹介していこうと思います。

リバーブって、何にでもかけりゃいいってもんじゃない。

リバーブってどうやってかけるのがいいでしょうね?
ネットを漁るといろんな記事が出てきますから、好みに合うものがあったらそれを頼りに進めるのも良いかと思います。
リバーブをかける音色、あんまりかけない方が良い音色っていうのがありまして、例に出すとベース、バスドラムがそれに当たります。
例えばバスドラムにリバーブがかかっている状態とかかっていない状態を聴き比べてみましょう。

※ アンサンブルの中に入ったとき、これくらいリバーブをかけているかどうかは状況によります。今回はわかりやすくするための演出も入れています。
セッティングはこんな感じです。

  1. まずはリバーブが何もかかってない音
  2. 次にすべてにリバーブがかかっている音
  3. 最後にバスドラムだけリバーブがかかってない音

「1」は打ち込んでいるときもよく聴いている何もかかってない音ですね。
「2」は、全体にリバーブがかかっているのでぼわ~~んとした雰囲気ですね。ライブに行くとこんな感じで響いていることがありますね。
「3」はリバーブ音がありつつもバスドラムにリバーブがかかっていないのでしまった感じに聴こえます。多少リバーブがかかって聴こえてるのは、オーバーヘッドマイクやスネアのマイクにバスドラムの音が被っているのでその影響です。

最初に“ベース、バスドラムにリバーブはあまりかけない”というお話をしましたが、低域をつかさどり、しかもリズムに関係する音色はあまりリバーブをかけない方が良いということですね。
「2」を聴いてわかると思いますが、グルーブがボヤけてしまうのでかけない、またはルームシミュレートくらいの短いリバーブを極薄めがいいと思います。

  1. 「3」のリバーブの返し(リターン)を少し絞ってみました。

    こうすることで少し現実的な音の世界に聴こえるかもしれません。

どうやって響いているのか視覚的に確認する方法があります。

画面下部にあるAnalyzerというパラメーター名の右側をクリックするとOff、Pre+Post、Reverb+Postの3種類から選択できるようになり、リバーブがどのように響ているかを表示するにはReverb+Postを選択します。

もやもやっとした表示がリバーブ成分です。
これでどの帯域がどういう響きになっているか確認できますね。
リバーブ成分を聴きながら気になる帯域を押さえるようにEQを調整すると理想に近づかせることができます。
EQについては、FabFilter製品に共通の操作性ですがリバーブはプリ(リバーブ前)とポスト(リバーブ後)の2系統で調整することができます。
シンプルに響き方が気になった場合は黄色のポストEQを調整すると良いでしょう。
ちょっと高域が目立つように感じたので大げさに抑えてみました。 前の音と比較して聴いてみてください。

このように欲しい音に対して様々なアプローチで欲しいリバーブが得られるように細かく調整可能です。

次回は他の音色、アンサンブルでいい空気感を作ってみたいと思います。

福地 智也

Jimmy Nolen、Nile Rodgers等に影響を受け、 Blues, Soul, Funkをこよなく愛す。ギタープレーヤーとして杏里、倖田來未、片瀬那奈、さんみゅ~、楠田亜衣奈等のレコーディング、佐藤康恵のライブに参加、同サポートバンドでは、バンドマスターを務める。ギター 演奏、音楽制作のみならず、楽器、DAWのセミナー、デモンストレーションでは、難しい用語を使わずに、誰にでもわかりやすい内容が評価を受けてい る。 https://www.dopewire.net/