elara.6 取扱説明書

目次
1. 本書について
elara.6 ユーザーガイド 第1版
Copyright © 2024 Union Audio Limited. All rights reserved.
当社は最善を尽くし、本書に含まれる情報が真実かつ正確であると信じておりますが、誤記や脱漏について責任を負うものではなく、必要と思われる変更を予告なく行う権利を留保します。
本製品は、販売される国で適用される基準、規制、および指令に準拠するように設計されています。
注:本ミキサーまたは関連する電源ユニットに承認されていない変更や改造を加えた場合、コンプライアンスに悪影響を及ぼし、ユーザーの操作権限が無効になる可能性があります。
設計および製造元: Union Audio LimitedUnit 4 Redruth Enterprise Park, Redruth, Cornwall, TR16 5EZ, UK
www.unionaudio.co.uk
2. 国内製品保証規定
Union Audioは、当初の購入日から2年間(保証期間)、本ユーザーマニュアルに従って使用された場合の、元のパッケージに含まれる製品および付属品の材料および製造上の欠陥を保証します。
- 保証条件に基づく修理または交換によって、保証期間が延長または更新されることはありません。
- 修理または直接の交換は、機能的に同等なサービス交換ユニットによって履行される場合があります。
- 本保証は第三者への譲渡はできません。 本保証は購入者の唯一の救済手段であり、Union Audioおよび認定されたサービスセンターは、本製品の不具合に起因する付随的・派生的な損害や、明示または黙示の保証違反に対して一切の責任を負いません。
保証条件
- 機器が、意図的であるか偶発的であるかを問わず、誤用、放置、または当社が承認した以外の改造を受けていないこと。
- ポテンショメーターの摩耗、および通常使用による外観上の摩耗は保証対象外です。
- 必要な調整、変更、または修理が、Union Audioまたは指定のエージェントのみによって行われていること。
- 不具合が生じた場合は、購入証明書を添えて、お買い上げの販売店または国内販売窓口までご相談ください。 発送前に必ず窓口へご連絡ください。
- 輸送中の損傷を避けるため、ユニットを返送する際は必ず製品出荷時の梱包箱(オリジナルカートン)を使用してください。
- 修理やサポートに関する詳細は、ディリゲントカスタマーサポート(Union Audio製品窓口)までお問い合わせください。
3. 安全上のご注意
重要:指示を読み、必ず保管してください
- 本製品は本来の目的のみに使用し、すべての警告に留意してください。
- 警告: 火災や感電のリスクを防ぐため、本ミキサーを水の近くや、雨・湿気にさらされる場所で使用しないでください。
- 液体がミキサーや電源にこぼれないように常に注意し、花瓶や飲料用グラスなどの液体が入ったすべての物体を、装置から十分に離しておいてください。
- 十分な換気を確保し、すべての換気口が塞がれたり制限されたりしないようにしてください。
- ミキサーを長時間にわたって直射日光にさらされる場所で使用しないでください。筐体温度が高くなることで内部の電子回路が過熱し、その結果、早期故障を招くおそれがあります。
- アンプの出力を本装置に接続しないでください。 ミキサーをオーディオソースやパワーアンプ入力に接続する際は、常に正しく高品質なケーブルを使用してください。
- 熱源(ラジエーター、ストーブ、アンプなど)の近くにミキサーまたは電源を設置しないでください。
- 19インチラックに取り付ける場合は、十分な換気を確保し、上下の機器が高温になったり、ハムノイズの原因となる磁場を発生させたりしないことを確認してください。 必要に応じて、ラックマウント型の冷却ファンを設置してください。
- コントロールや外装を損傷する恐れがあるため、鋭利な物や重い物をミキサーまたは電源の上に置かないでください。
- 乱暴な取り扱いや強い振動を避け、移動・輸送のために元の梱包材を保管してください。
- 液体をこぼした場合、物体が装置内に落下した場合、ユニットを落とした場合、または正常に動作しない場合は、速やかにディリゲントカスタマーサポートまで点検を依頼してください。
- いかなるカバーも取り外さないでください。 内部にユーザーが修理可能な部品はありません。
- メーカーの指示に従ってのみ設置してください。
- 電源装置は、適切な保護接地接続を備えていなければなりません。
- 電源コードの保護接地を改変したり、取り外したりしないでください。
- 必ずお住まいの地域のメイン電源に適した電源コードを使用してください。
- 電源コードが踏まれたり、挟まれたり、引き伸ばされたりしないよう保護してください。
- 雷雨の際や、電源を入れたまま装置を長時間使用しない場合は、プラグを抜いてください。
4. elara.6について
elara.6はクラブ常設設備からプロフェッショナルDJ/ライブ・プロデューサーの現場までを想定して設計された、妥協なきプレミアム・アナログミックスツールです。
- 4系統のデュアル入力チャンネルを搭載し、各チャンネルには音楽的な操作感を徹底追求した4バンドEQと2系統のAUXセンドを装備。さらに、アーティスト交代やBack-to-Backセットをスムーズに行えるデュアルCue、そして極めてリニアなカーブを持つ上質なフェーダーを採用しています。
- 4つのメインチャンネルの両サイドには、表現力を大きく広げる2基のAnalogue Processing(AP)ストリップを配置。各APセクションには、ハイパス/ローパス切替式フィルター、レゾナンス、周波数コントロールなど、創造的な音作りを支える機能を凝縮しています。
- アクティブ・サイドチェイン搭載のDriveコントロールは、ミックスにわずかな質感を加える繊細な使い方から、高域の明瞭さとステレオイメージを損なうことなく、深くダークなディストーションを加える大胆な使い方まで対応。
- そしてelara.6を象徴するのが、独自のWidthコントロールです。各トラックのステレオ成分をMonoからReverse Stereo、さらにExtra-Wideまで自在に調整可能。フィルターやDriveと組み合わせることで、高揚感あふれるトランジションやムーディーなブレイクダウンを、ボタンひとつで演出できます。
- 各APの出力はAuxiliary 1 Sendへルーティング可能で、AP ONスイッチのPre/Postいずれのポイントからでも外部FXプロセッサーへ送ることができます。
- 2系統のMic/Stereo Returnには、セミパラメトリックのスイープ可能なミッドを含む4バンドEQ、追加の2系統Aux Send、デュアルCueシステムを搭載。ReturnはAPシステムやクロスフェーダーへもルーティングでき、通常のミックスチャンネルとして柔軟に使用できます。
- さらにelara.6は、オプションのフェーダープレートを交換することで、Linear Fader仕様にもRotary Fader仕様にも構成可能。用途やプレイスタイルに応じて最適なセットアップを選べます。
主な特長
- 全面削り出しの高品位合金パネルによる、堅牢かつプレミアムな構造
- ユニバーサル対応の内蔵電源を搭載し、幅広い環境で使用可能
- バランスXLR仕様のBooth出力を装備
- カーブ調整対応Innofaderクロスフェーダーを採用
- Pre/Post EQモニタリングに加え、SplitおよびCue/Mixモードにも対応
- Back-to-Backセットやスムーズなアーティスト交代を実現するデュアルCueシステム
5. フロントパネル

6. ステレオリターン
elara.6は、本体左側に2系統のフル機能ステレオリターン/マイクチャンネルを搭載しています。追加音源の入力、外部FXのリターン、マイク入力として使用でき、さらに両チャンネルともAnalogue Processorおよびクロスフェーダーへルーティング可能。高い柔軟性を備えた設計です。

Aux 1-2
Aux Sendは、各チャンネルからAux Outputsへ送る信号レベルを調整します。外部エフェクトやアウトボード、ステージモニター送りなどに使用します。
Pre
Aux 1は、Pre-Fader(下)またはPost-Fader(上)に切り替え可能です。信号をチャンネルフェーダーの前段から送るか後段から送るかを選べるため、用途に応じた柔軟な設定が行えます。
- Pre-Fader Send:モニター送りや外部処理用に、フェーダー操作に影響されない一定レベルの信号を送りたい場合に有効
- Post-Fader Send:ディレイやリバーブなど、メインミックス内のチャンネルレベルに応じてエフェクト量を変化させたい場合に最適
なお、Aux 2はPost-Fader固定です。
Trim
入力信号レベルをOFFから最大+10dBuまで調整します。最適な設定は、Return VU Meterを確認しながら、平均レベルで青色の0VU LEDが点灯し、ピーク時に白色の+3VU LEDが軽く点灯する状態です。
Mic/Line
各チャンネルの入力ソースを選択します。
- Mic Input:標準的なダイナミックマイク(ファンタム電源なし)向け
- Line Input:フルバランス入力、対応レベルは-10dBu〜+20dBu
EQ
Returnチャンネルには、スイープ可能なミッド帯域を備えたセミパラメトリック4バンドEQを搭載しています。高域(HF)と低域(LF)は固定、中域は約150Hz〜2kHzの範囲で調整可能です。各帯域のブースト/カット量は±15dBです。
Return EQの特性については、下記グラフを参照してください。

X/Y(チャンネル・アサインスイッチ)
3ポジションのトグルスイッチで、Returnチャンネルの送り先を選択します。中央ではMain Mixへ、左(X)または右(Y)ではそれぞれ対応するAnalogue Processorストリップへルーティングされます。同時に、クロスフェーダーのどちら側へ割り当てるかもこのスイッチで決まります。
Cue 1/2(チャンネルCue)
Cue 1はメインCueシステム、Cue 2はサブCueシステムへ送ります。押すたびにオン/オフが切り替わり、オン時には赤色LEDが点灯します。
チャンネル・メーター
EQ後/フェーダー前の信号レベルを表示します。Trimを調整し、通常時に-3/0 LED、ピーク時に+3/+6 LEDが点灯する程度に設定してください。
リターン・フェーダー
45mmのリニアフェーダーで、メインミックスへ送るリターン信号のレベルを調整します。フェーダーを最大まで上げるとユニティゲイン、最小まで下げるとミュート(OFF)になります。
7. アナログ・プロセッシング・ストリップ
4つのメインチャンネルの両サイドには、2基のアナログ・プロセッシング(AP)ストリップが配置されています。各APセクションには、ハイパス/ローパス切替式のレゾナントVCFフィルター、アクティブ・サイドチェイン付きドライブ、そしてステレオ幅コントロールが搭載されています。ミックスに対して、より大胆で創造的なアナログ処理を加えることができます。
また、各APからの出力はAuxiliary 1 Send(Aux 1)へルーティングすることも可能です。ルーティングの起点はAPの「ON」スイッチのPre(前)またはPost(後)から選択でき、外部エフェクターを用いた追加のシグナル・プロセッシングに対応します。

Aux 1
APで処理された出力をAux 1ミックスへ送ります。送信されたシグナルは外部FX(エフェクター)ユニットでさらに加工され、ステレオ・リターンを経由してメイン・ミックスへと戻すことができます。
Pre
Preボタンを押すと、APの「ON」スイッチがバイパスされます。これにより、アナログ・プロセッサー(AP)ストリップにルーティングされた任意のチャンネル(またはリターン)からのシグナルを、メイン・ミックス内でAPがアクティブになる前の段階で、ダイレクトにAux 1ミックス・バスへと送信することが可能になります。
Drive(サイドチェイン付きドライブ)
Driveコントロールは、アナログ・プロセッサー(AP)ストリップを通過するシグナルがクリッピングを起こすレベルを調整し、エフェクトとしての高調波歪みを生成します。強烈なシグナルのクリッピングは振幅(音量レベル)を著しく低下させるため、このDriveコントロールには、クリッピング前のレベルまで音量を自動的に復元する「オートマティック・サイドチェイン・メイクアップ・ゲイン」機能が備わっています。 このシステムがアクティブに動作している場合、「Side Chain」LEDが明るく点灯します。
※注意: 暗い環境下における視認性(ロケーション・リファレンス)を確保するため、サイドチェインLEDは常にうっすらと点灯した状態を保ちます。
以下のグラフは、サイン波(正弦波)に対して「Drive」を最大値に設定した際の効果を図示したものです。

Width(ステレオ・ウィドゥス)
elara.6のユニークな機能として、直感的な可変コントロールが可能なM-S(ミッド/サイド)ステレオ・ウィズ・エンコーダー回路が組み込まれています。この回路は、LeftとRightのステレオ信号を加算・結合して「Midチャンネル」を生成し、LeftとRightのステレオ信号を減算して「Sideチャンネル」を生成します。そして、WidthコントロールによってMidとSideの信号レベルの比率を変化させ、ステレオの広がりを「Mono(モノラル)」「Reverse Stereo(左右反転ステレオ)」「Normal Stereo(通常のステレオ)」、あるいは「Extra Wide(超ワイド)」へと調整します。このコントロールがオーディオに与える効果は、トラックのステレオ・イメージがスタジオでどのようにミックスされたかに完全に依存しますが、特にAPストリップ内の他のツールと組み合わせて使用することで、非常にユニークで興味深いサウンドを生み出すことができます。
Resonance(レゾナンス)
フィルターの鋭さ(Q幅)を調整します。最小値に設定すると、低いQ値による滑らかなロールオフ(減衰カーブ)が得られます。コントロールを時計回りに回していくと、Q値とフィルターのカットオフ・ポイントにおけるゲインが徐々に増加し、より鋭いピークを作り出します。
VCF Filter(VCFフィルター)
小さなトグルスイッチを切り替えることで、ハイパス・フィルター(HPF)またはローパス・フィルター(LPF)のいずれかを選択できます。周波数をスイープさせるパフォーマンス・エフェクトとして使用したり、あらかじめ周波数を設定したミックス・ツールとして、フィルターにルーティングされた任意のチャンネルの低域または高域を瞬時にカットしたりすることが可能です。
Frequency (LPF)(フリーケンシー:ローパス)
反時計回りに回すにつれて、高域成分を徐々に減衰させます。コントロールを時計回りに振り切った状態では、20kHzまでのフラットな周波数特性が得られます。反時計回りに振り切った状態では、30Hz以上のすべての周波数が極端に減衰します。
Frequency (HPF)(フリーケンシー:ハイパス)
時計回りに回すにつれて、低域成分を徐々に減衰させます。コントロールを反時計回りに振り切った状態では、30Hzまでのフラットな周波数特性が得られます。時計回りに振り切った状態では、8kHz以下のすべての周波数が減衰します。
AP ON(APオン)
APストリップをアクティブにします。このスイッチはゼロクロス検出(ゼロクロッシング・ディテクション)システムによって制御されているため、パフォーマンス・エフェクトとしても大胆に活用できます。ゼロクロス・システムは、チャンネルをマスター・フィルターへルーティングする際やフィルターをONにする際に発生する、耳障りなクリック音やスイッチング・ノイズ(アーティファクト)を完全に排除します。
8. メイン・チャンネル・ストリップ
elara.6は、ミキサー・フロントパネルの中央にフル機能を備えた4つのメイン・チャンネルを配置しています。各チャンネル・ストリップには、2系統のAuxセンド、デュアル入力(LineまたはRIAA)、強力な4バンド・イコライザー、デュアルCue、そして滑らかな45mmリニア・フェーダーが搭載されています。elara.6ならではのユニークな特徴として、フェーダー・トレイを別タイプのものと交換することで、ミキサーの仕様を「フェーダー・タイプ」から「ロータリー・タイプ」へと簡単に変換することが可能です。

Aux 1-2(Auxセンド 1-2)
Auxiliary Send(オグジュアリー・センド)は、Aux出力へと送信されるシグナルのレベルをコントロールします。主に外部エフェクターやオーディオ・プロセッサーとの併用を目的としています。
Pre
Aux 1では、「プリ・フェーダー(押し込んだ状態)」または「ポスト・フェーダー(押し上げていない状態)」のいずれかに設定でき、シグナル経路のどの段階からセンドのソースを取得するか、そしてチャンネルのフェーダー・レベルとどのように連動するかを決定します。 プリ・フェーダー・センドは、モニタリングや外部プロセッシングのために一定のシグナルを送り続けたい場合に便利です。一方、ポスト・フェーダー・センドは、メイン・ミックスにおけるチャンネルの音量レベルに比例して、ディレイやリバーブなどのエフェクトを追加する際に役立ちます。なお、Aux 2は常に「ポスト・フェーダー・センド」として固定設定されています。
RIAA / Line
各チャンネルの入力ソースを選択します。RIAA入力は、アナログ・レコード再生用のMM(ムービング・マグネット)カートリッジとの接続に使用します。ボタンが押し込まれておらず、消灯している状態の時にRIAAが選択されます。Line入力は、CDプレーヤー、メディアプレーヤー、サウンドカードなどのライン・レベル機器との接続に使用し、選択時にはボタンが青色に点灯して状態を示します。
Trim
入力シグナルのレベルを、完全にOFFの状態から最大+10dBuのゲインまでコントロールします。チャンネルのVUメーターと組み合わせて、最適なシグナル・レベルに設定してください。平均レベルで青色の「0VU」LEDが点灯し、ピーク時にのみ白色の「+3VU」LEDが点灯する状態が最適です。
EQ
elara.6の入力チャンネルは、250Hzと1.5kHzに設定されたデュアル・ミッド周波数帯域を備え、約+6dB/-20dBの非対称(アシンメトリック)なブースト/カットを行う、極めて滑らかな4バンド・イコライザーを搭載しています。

X/Y(チャンネル・アサインスイッチ)
3ポジションのトグルスイッチで、チャンネルを「Main Mix(中央位置)」、または左右のアナログ・プロセッサー・ストリップ(X = Left、Y = Right)のいずれかにルーティングします。また、このスイッチはチャンネルをクロスフェーダーのどちら側(X側/Y側)に割り当てるかも同時に設定します。
Cue 1/2(チャンネル・キュー)
Cue 1はメインパネル右側に配置されたメインのCueシステムへ、Cue 2はセカンダリーのCueシステムへシグナルをルーティングします。これらのスイッチは押すたびにON/OFFが切り替わり(トグル動作)、アクティブ時には赤色に点灯して状態を知らせます。
チャンネル・メーター
ポストEQ(EQ通過後)およびプリ・フェーダー(フェーダー通過前)の段階におけるシグナル・レベルを表示します。平均的なシグナル・レベルで「- 3 / 0」のLEDが点灯し、ピーク時にのみ「+3 / +6」のLEDが点灯するように、Trimコントロールを調整してください。
チャンネル・フェーダー
メイン・ミックスへと送られるシグナル・レベルを調整する、滑らかな45mmリニア・フェーダー(またはオプションのロータリー・フェーダー)です。フェーダーを一番上まで上げ切った状態がユニティ・レベル(入力と出力が等しいレベル)となり、一番下まで下げ切るとシグナルは完全にOFF(ミュート)になります。
9. マスター・セクション
マスター・セクションには、2系統のミックス・レベル・コントロール、メイン・ミックスのバス・メーター、ブース・モニター・セクション、そしてメインのヘッドホン・モニターが含まれています。

Main Meters(メイン・メーター)

10ポイントのピーク読み取り式LEDメーターを2基搭載し、ミックス・バスのレベルを視覚的に表示します。elara.6は28dBという非常に余裕のあるヘッドルームを備えており、過大なシグナル・レベルによってクリッピングが発生する可能性は低いですが、平均的なシグナル・レベルは「–3」から「+6」の間に保つことを推奨します。突発的なピークで「+9」に達することは許容範囲ですが、接続されたPAシステムにダメージを与えたり、サウンドカードや録音機器などでクリッピングを引き起こす可能性があるため、「PK(ピーク)」LEDが点灯する状態でのオペレーションは避けるのが最善です。 チャンネルまたはリターンの「Cue 1」ボタンがアクティブ(ON)になると、メイン・メーターは自動的に切り替わり、該当するチャンネル/リターンのプリ・フェーダー・シグナル・レベルをステレオで表示します。チャンネルまたはリターンのCue 1がアクティブな状態で「Split」ボタンが押されると、LeftメーターにはCueのシグナル・レベルが、Rightメーターにはメイン・ミックスのバス・レベルが表示されます。
Mix 1/2
これら2つのコントロールは、2系統のメイン・ミックス出力のレベルを設定します。「Mix 1」はXLR出力のレベルを、「Mix 2」はTRS出力のレベルをコントロールします。
Booth
ブース出力の音量レベルと周波数特性を調整するコントロール群です。また、ブース・セクションには2バンド・イコライザーも組み込まれており、ユーザーの好みに合わせてブース・モニターの音質を緻密に調整することが可能です。
以下のグラフは、ブースEQの周波数特性(レスポンス)を示したものです。

Monitor Path(モニター・パス)
このボタンを押すと、Cue 1システムが切り替わり、各チャンネルおよびステレオ・リターンの「Pre-EQ(EQ通過前)」のシグナル経路をモニターするようになります。つまり、EQで行った変更はモニター音に反映されなくなります。これは、LF(低域)を完全にカットするなどして周波数特性を劇的に変化させている最中でも、トラックの同期を保つためにビートを正確にモニターし続ける必要がある場合に非常に便利です。
Split
ヘッドホン・モニターを「スプリット・モード」に切り替えます。このボタンをONにすると、Leftのイヤーパッドからチャンネル/リターンのCueシグナルが、Rightのイヤーパッドからメイン・ミックスが独立して出力されます。
Phones 1
Phones 1(ヘッドホン 1)アンプの出力音量レベルを調整します。
X-Fader(クロスフェーダー)
クロスフェーダーのカーブ特性を、シャープな立ち上がり(Cut)から滑らかな変化(Mix)まで設定します。このスイッチが中央の位置にある時、クロスフェーダーは非アクティブになります。
Cue | Mix
モニターするチャンネル/リターンのCueシグナルと、メイン・ミックスのバランスを調整します。反時計回りに振り切るとCueシグナルのみが聞こえ、時計回りに振り切るとメイン・ミックスのみが聞こえます。中央の位置に設定した場合は、Cueとミックスの音が合算されて出力されます。 なお、「Split」ボタンがONになっている場合、このコントロールはヘッドホンのシグナルをLeft(Cue側)とRight(Mix側)の間でパンニング(定位移動)させる役割に切り替わります。
Phones(ヘッドホン端子)
高品質な30Ω〜200Ωのインピーダンスを持つヘッドホンを接続するための、1/4インチ(標準ステレオ)および1/8インチ(ステレオミニ)TRSジャックです。
警告!
ヘッドホンを大音量に設定したまま、長時間のリスニングを行わないでください。回復不能な(恒久的な)聴覚障害を引き起こす恐れがあります。
10. リアパネル
11. リアパネル接続端子 – 出力セクション

Mix 1(ミックス1出力)
システムのメインPA機器へ直接接続するための、メイン・ミックス出力です。 バランス接続のXLR端子を採用しており、一般的なピン配列は以下の通りです。
- 1番ピン = Ground(グラウンド / GND)
- 2番ピン = Positive Phase(正相 / ホット)
- 3番ピン = Negative Phase(逆相 / コールド) 規定出力レベルは0dBu、最大出力レベルは+27dBuです。
Mix 2(ミックス2出力)
別フロアのゾーンや、サブのPAシステムへシグナルを送るためのセカンダリー(補助用)・ミックス出力です。 インピーダンス・バランス仕様の1/4インチ標準TRSジャック端子を採用しています。 規定出力レベルは0dBu、最大出力レベルは+22dBuです。
Booth(ブース出力)
2系統のMix出力とは独立して、DJブース内のローカル・モニタリング用ステレオ・シグナルを出力します。 バランス接続のXLR端子を採用しており、一般的なピン配列は以下の通りです。
- 1番ピン = Ground(グラウンド / GND)
- 2番ピン = Positive Phase(正相 / ホット)
- 3番ピン = Negative Phase(逆相 / コールド) 規定出力レベルは0dBu、最大出力レベルは+27dBuです。
Aux 1/2(Aux出力 1/2)
外部エフェクターや、その他のローカル・モニター・システムへシグナルを出力します。 インピーダンス・バランス仕様の1/4インチ標準TRSジャック端子を採用しています。 規定出力レベルは-2dBu、最大出力レベルは+22dBuです。
Record Out(レコード出力)
録音機器へ接続するための、低出力のRCA出力端子です。この出力は、マスター・インサートを通過した後のメイン・ミックスからダイレクトにシグナルを取得するため、「Mix 1」および「Mix 2」のレベル・コントロールによる音量変化の影響を受けません。
- アンバランスRCA端子
- 規定出力レベルは -8dBu (-10dBV)、最大出力レベルは +14dBu です。
Master Insert
外部プロセッサー、イコライザー、エフェクターなどをメイン・ミックス・バスに組み込む(インサートする)ための接続端子です。
- コネクター・タイプ:1/4インチ(標準)TRSジャック
- ピン配列はオーディオの標準的な仕様(コンベンション)に従います。
- Tip(チップ) = Send(センド:外部プロセッサーへの送信)
- Ring(リング) = Return(リターン:外部プロセッサーからの戻り)
- Sleeve(スリーブ) = Ground(グラウンド / GND)
- 規定出力レベルは0dBu、最大出力レベルは+22dBuです。
- ご利用の際は、インサートする機器に適合するコネクター(RCA、TSジャック、XLRなど)を備えたTRSジャック・スプリッター・ケーブル(インサート・ケーブル/Y字ケーブル)が必要となります。
12. リアパネル接続端子 – 入力セクション

Mic(マイク入力)
ダイナミック・マイクロホン(Shure SM58など)を接続するためのバランス接続XLR端子です。 一般的なピン配列は以下の通りです:
- 1番ピン = Ground(グラウンド / GND)
- 2番ピン = Positive Phase(正相 / ホット)
- 3番ピン = Negative Phase(逆相 / コールド)
- 入力インピーダンス:1100Ω
- 最大ゲイン:+50dBu
Line(ライン入力)
バランス接続の1/4インチ(標準)TRSジャック端子です。 ピン配列は以下の通りです:
- Tip(チップ) = Positive Phase(正相 / ホット)
- Ring(リング) = Negative Phase(逆相 / コールド)
- Sleeve(スリーブ) = Ground(グラウンド / GND)
- シグナル・レベル範囲:-10dBu 〜 +20dBu
- インピーダンス:10kΩ
- Left(左)ジャックのみに接続した場合、入力シグナルは自動的にモノラルとしてノーマライズ(内部で左右に分配)されます。
RIAA(フォノ入力)
ターンテーブルとの接続専用端子です。MM(ムービング・マグネット)カートリッジでの使用を前提とした、RIAA(アメリカレコード協会)カーブ・イコライゼーションを備えたハイゲイン入力です。
警告!
RIAA入力には絶対にライン・レベルの機器を接続しないでください。プリアンプを過負荷(オーバーロード)させ激しいディストーションを引き起こすだけでなく、デリケートな内部回路に深刻なダメージを与える可能性があります。
- RIAA シグナル・レベル:0.006V RMS 〜 0.02V
- インピーダンス:47kΩ
- 容量負荷(キャパシティブ・ローディング):100pF
Line(ライン入力)
メディア/CDプレーヤー、サウンドカード、ドラムマシン、シンセサイザーなどのライン・レベル出力を持つオーディオ・ソースを接続するための端子です。
- Line シグナル・レベル:-10dBu 〜 +20dBu(※原文表記の揺れを適正値に補正)
- インピーダンス:8kΩ
13. 主要諸元(Specifications)
| 最大出力レベル(Maximum output level) | +27dBu(バランス接続)、+22dBu(アンバランス接続) |
|---|---|
| 出力インピーダンス(Output Impedance) | 1Ω未満(バランス接続)、100Ω(アンバランス接続) |
| ノイズ (Noise) |
-80dBu(アンウェイト、22Hz 〜 20kHz)※Line入力からLine出力、ユニティ・ゲイン時 |
| 残留ノイズ(Residual Noise) | -92dBu(アンウェイト、22Hz 〜 20kHz) |
| ダイナミックレンジ(Dynamic range) | 114dB 以上(> 114dB) |
| 周波数特性(Frequency Response) | 10Hz 〜 50kHz(+0/-1dB) |
| 全高調波歪み率+ノイズ(Distortion / THD+N) | 0.03%(Line入力からMix 1出力、0dBu ユニティ・ゲイン時) |
| コントロール減衰量(Control Attenuation) | 80dB 以上(Better than 80dB) |
| チャンネル間クロストーク(Inter-channel Crosstalk) | -100dB 未満(< -100dB) |
| L/R クロストーク(Left/Right Crosstalk) | -80dB(1kHz時) |
| 最大ヘッドホン出力(Maximum Headphone Output) | 850mW RMS @ 45Ω(Cue 1) |
| 消費電力(Power consumption) | 最大40W |
| 重量(Weight) | 奥行き(L) 37cm × 幅(W) 30cm × 高さ(H) 8cm (梱包時:奥行き 47cm × 幅 41cm × 高さ 22cm) |
14. 保守・お手入れについて
- 液体をこぼした場合、物体が装置内に落下した場合、ユニットを落とした場合、または正常に動作しない場合は、速やかにディリゲントカスタマーサポート(Union Audio製品窓口)まで点検を依頼してください。
- 内部にユーザーが修理可能な部品はありません。 ミキサーまたは電源のカバーを取り外さないでください。
- ミキサーや電源に液体をこぼさないよう常に注意してください。
- コントロールや外装を損傷する恐れがあるため、鋭利な物や重い物をミキサーまたは電源の上に置かないでください。
- 雷雨の際や、長期間使用しない場合は、電源プラグをコンセントから抜いてください。



