(2015/05/13)
RobPapen社最新の最凶シンセサイザーRAW。
デモサウンドなどの強烈なインパクトからジャンルを選びそうなイメージですが、意外にも(?)ジャンルを問わずご好評をいただいています。
そんなRAWの機能解説を行っている本連載ですが、今回はRAWに限らず他のRobPapenシンセサイザーにも通じる操作について改めて解説してみたいと思います。
RAWのアルペジエイター
RAWのインターフェイス左下にはユーザー波形やエフェクトなどを切り替えて表示するセクションがあります。
この中にあるアルペジエイター(ARP)は、とてもオーソドックスなものですが、若干の違いはあるものの他のRobPapenシンセサイザーにも採用されています。
この部分はマルチスクリーンになっているのでアルペジエイターが表示されていない場合はARPボタンをクリックして表示してください。
アルペジエイターと聞いて頭上に『?』がピコンと来た方は、同じくオーソドックスなアルペジエイターを持つBITWIG STUDIOの連載44回目で解説しているので、こちらを先にサラッと読んでみてください。
さて、まずはアルペジエイターを有効にします。
ARPボタン直下のスイッチをONです。
一般的なアルペジエイターと同様にステップ数、基本スピード、アルペジエイターのモード、オクターブの適用範囲を選択します。
あとはコードを入力すると設定した通りにアルペジエイターがアルペジエイトするわけですね!
RobPapenシンセサイザーに搭載されたアルペジエイターは、ステップシーケンスの機能も持っています。
上から現在発音しているステップを示すインジケーター、タイ入力(そのステップ分音を伸ばす)、チューン(音高)、ベロシティ、FREEの設定ができます。
チューンは数値を上下にドラッグして半音刻みで設定し、最大上下3オクターブ設定可能。
FREEはモジュレーション・マトリクスのソースとして使用できます。
モジュレーション・マトリクスについてはまた別の機会に。
指先ひとつでダウンです
ステップシーケンスが何かをまだ知らない人のためにサラッと書いておくと、RAWの場合は最大16ステップに音高やベロシティなどを設定しておいて、MIDIキーボードなどからノートを入力すると、設定した値に沿ってステップシーケンサーが演奏を行うというようなものです。
チューンは半音単位で数値設定するので、0なら演奏したノート、1なら演奏したノートの半音上のノートが発音します。
仮に『0030050060050035』と設定してドのキーを押し続けたなら、『ドドレ#ドドファドドファ#ドドファドドレ#ファ』ということになります。
何かの暗号のようになってしまいました。
ステップの数字をクリックして消灯しておくとそのステップは休符になるので表現できるフレーズの幅も広いですよ。
個人的に鍵盤は構造上同じノートを連続して演奏するのが大変なので、上の暗号のようなフレーズを演奏する時には楽できるし、ライブで曲のオープニングがソロで始まる場合など失敗できないシチュエーションで効果絶大だと思っています。←セコイ
何しろ指一本で失敗なしなので、指先ひとつでダウンです。YouはShockです。
ステップシーケンスでフレーズを設定する様子を動画でご確認ください。
いかがでしょうか。
他のRobPapenシンセサイザーに搭載されているアルペジエイターも、ほんの少しずつの違いはあるもののひとつ覚えれば他のシンセサイザーでもすぐに応用可能です。
それではまた次回!!