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Bitwig Studio 4.3を発表

ドイツに拠点を置くBitwig社が、Bitwig Studioバージョン4.3を発表しました。

Bitwig Studio 4.3

新しいサウンドを探すとき、あなたはプロセッサーに注目しますか?それともジェネレーターですか?Bitwig Studio 4.3は、現実の空間と想像上の空間のための「コンボリューション・デバイス」、注目すべき新しい「ディレイ」、そしてシンセのためのエレクトリックな「コンポーネント」で、空間<SPACE>と音色<TONE>を提供します。

入手方法

2022年6月29日に正式版が公開されました。デモ版は以下からダウンロード可能です。

既存ユーザー(有効なアップグレードプランをお持ちのユーザー)の方は、Bitwig Studio起動時のダイアログに従ってダウンロードしてください(ご自身のBitwigアカウントページからもダウンロード可能です)。


主な特徴:

サウンドは、空間<SPACE>へ

新しいデバイス「Convolution(コンボリューション)」は、どんな音でもどこへでも、たとえ存在しない場所でも、創造することができます。すべてのコンボリューションは、サウンドに「インパルス」を与え、12世紀の大聖堂や伝説的なスタジオエフェクトからより抽象的な「環境」まで、270のインパルスがあらかじめ用意されています。部屋やホールのインパルスを使えば、リアルなリバーブが生まれますが、Bitwig StudioのConvolutionとコンテンツは、多彩なパラメーターによりそれ以上の空間を提供します。

色やトーンを調整したり、独自のエンベロープを描いてインパルスそのものを変形させることができ、さらに、「トゥルーステレオ」(4チャンネル)ファイルに加え、あらゆるオーディオをインパルスとして読み込むことができるので、あらゆるものをConvolutionにドラッグ&ドロップして、どんな不可能な空間が生まれるかを確認することができます。

Convolutionデバイスのコンパニオン・パッケージである「Bitwig Impulse Responses」を使用すれば、あなたのサウンドを様々な空間の中に置くができます。270ものオプションが用意され、古代の駅、フランスの大聖堂、僧侶の瞑想室、プライベートな屋根裏部屋などで、プロが録音したリバーブを使って、あなたのサウンドを世界中の場所に届けることができます。また、Convolutionとインパルスレスポンスを使って、ビンテージのスプリングリバーブ、ペダル、デジタルFXユニットなどの象徴的なハードウェアスタジオ機器の音色をあなたのトラックに吹き込んだり、より実験的な目的に使用したりすることも可能です。

ファッショナブルなディレイ

Delay+は、Bitwig Studioの最新のお洒落なオーディオ・エフェクトです。使い慣れたコントロールと、考え抜かれた新しいコントロールのバランスをとることで、Delay+は、ちょっとした個性を加えることも、ピンポンするようにサウンドを完全に変化させることも可能です。

ディレイを秒単位または拍子単位で設定し、各チャンネルを数ミリ秒ずつナッジすれば、すぐにステレオになります。5種類の「Blur」オプションで、生き生きとした小さなフィードバックから、完全に吹き飛んだリバーブまで、さまざまな表現が可能です。「Ducking」コントロールは、強い信号が来たときにディレイサウンドを抑えることで、シーンのメリハリをコントロールすることができます。

Bitwig Studioのネスト構造により、Pitch ShifterFlanger+、その他のVSTプラグインをフィードバック・ループにドロップすることが可能です。ちょっとしたスラップバックからカラフルなウォッシュサウンドまで、Delay+はあなたのニーズに応えます。

Polymerのニューフェイス

Polymerと「The Grid」は同じモジュールを使っているので、新しいものが出てくれば、誰もが得をします。Bitwig Studio 4.3では、アナログにインスパイアされた新しいグッズを搭載します。

2つのモジュールが新しくなり、Unionは、3つの波形を程よくブレンドして出力する、ストレートな演奏が可能なオシレーターです。そして、フィルタリングのためのLow-pass MGは、Moogのクラシックなフィルターとミックスバスを模範とすることで、Moog氏に敬意を表しています。

それ以外にもたくさんの機能が登場しました。従来のLow-pass SKフィルターはSallen-Keyとなり、様々なフィルタータイプを使用した16のフィルターモードを選択できるようになりました。Combフィルターには「Damping」コントロールが追加され、より繊細なタッチが可能になりました。ADSRと2つのエンベロープには、「デジタル」の正確さと「アナログ」のシンプルさとフィーリングのためのモードが追加されました。さらに、すべてのフィルターに「Q Limit」が追加され、レゾナンスを制御可能になり、また、すべてのオシレーターにフェーズ・モジュレーションの範囲が追加され、より表現力の高いデジタル・サウンドが得られます。Polymerでも、「The Grid」の世界を育てるにせよ、これらのオプションを使って新しいサウンドを作り出すことが可能です。

トッピング

いつものように、さらにいくつかの新機能が追加されました。例えば、「FXトラック」は独自のセンドを持ち、更にダイレクト・フィードバック・ルーティング機能が追加されました。ADSRモジュールは多くの用途に使用されるので、サスティンを中心としたバイポーラー信号用の「バイアス」出力ポートを新たに搭載。ピッチのスライドなどに適しています。

また、レコーディングの設定、歌詞、演奏のメモなど、トラック、レイヤー、アレンジャーのキューマーカー、ランチャーのシーンに自由に「コメント」を、日本語を含む多言語で記入することが可能です。また、LinuxのビルドをFlatpakに切り替え、PipeWireオーディオドライバーをサポートすることで、Ubuntuユーザーを含む多くのLinuxディストリビューションがBitwig Studioをよりスムーズに使用できるようになりました(もしかしたらSteam Decksも…?)。


Bitwig Studio 4.3システム要件

  • Windows:Windows 7、8、10、11(64bitのみ)
  • Mac:macOS 10.14(Mojave)以上
  • Linux:Flatpak がインストールされた最新のディストリビューション、またはUbuntu 20.04以上
  • SSE 4.1に対応したCPU

Bitwigについて

Bitwigは、ベルリンに本社を置く、従業員25名の国際的な音楽ソフトウェア企業です。同社は2009年に、音楽テクノロジー業界で豊富な経験を持ち、音楽制作、パフォーマンス、コラボレーションの新しい最先端の方法についての強いビジョンを持つ4人の音楽愛好家によって設立されました。

Bitwig Studioは、発表以来、いくつものメディアによるアワードを受賞しています。