前回ブラウザパネルを使いやすいように設定しておきましょう!という内容でお送りしましたが、今回はその補足というか、ブラウザパネルのもうふたつの顔についてお伝えしようと思います。
■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!
Show Browser Panelアイコン
BITWIG STUDIOのブラウザパネルの最下部を見ると、アイコンが3つ並んでいます。
画像青枠部分ですが、デフォルトでは3つのうち左のアイコンが選択されていて、これはShow Browser Panelアイコンと言います。
これが選択されている状態で前回説明したブラウザの各タブにアクセスできるようになります。
Show Project Panelアイコン
真ん中のアイコンはShow Project Panelアイコン。
このパネルは「Info」、「Used Files」、「Used Plug-ins」の3つのタブに分かれています。
▼ Infoタブ
ここにはプロジェクトのタイトルや作曲者などのクレジットやコメントなどを入力しておくことができます。
▼ Used Filesタブ
このタブではプロジェクト内で使用されているファイルの一覧が表示されます。
作曲スタイルにもよりますが、ループ素材をチョップしたり1ショットのサンプルを大量に使用する場合などでは特に、作曲を続けて行くうちに使用していないサンプルが大量に発生したり、プロジェクトにインポートした後でサンプルを移動してしまったりということが起ります。
Used Filesタブではミッシング状態(インポート後に移動してしまった場合などで、ファイルの保存先が判らない状態)にあるファイルの一覧表示や、検索、消去などを行うことができます。
また、ミッシングファイルでないものについてはこのタブから直接アレンジタイムラインやクリップランチャーにドラッグ&ドロップでロードすることができるので、ブラウザからロードして1度は使用せずに消したものの、やっぱりあとで使用したい。…あのサンプルどこからロードしたっけ…??というような時にも割と容易に再検索できます。
このタブは使ってみるとかなり実用的なので、困った時には思い出してくださいね。
▼ Used Plug-insタブ
このタブはUsed Filesのプラグイン版のような機能で、プロジェクトで使用されているプラグインの一覧が表示されます。
ここではプラグインのバージョンに起因する問題が発生した場合に、原因となるプラグインを無視する設定を行ったりします。
発売直前リポーツ「ここが良いですよBitwig Studio 1.0【4】」でお伝えしましたが、BITWIG STUDIOにはプラグイン・クラッシュ・プロテクションという機能があります。
これはプロジェクトのプレイ中に3rdパーティ製のプラグインがクラッシュした場合にも、プロジェクトは停止せずに問題が発生したプラグインのみを停止するという機能で、製作中、ライブ中を問わず助かる機能なのですが、プラグインをBITWIG STUDIOの外で動作させるという仕様のせいで特定のプラグインを無視するというような設定も容易になっているんですね。
Show Studio I/O パネル
最後に右のShow Studio I/O パネル
▼Show Studio I/O パネル
ここではステレオ2系統以上のアウトプットを持つオーディオI/Fを使用している環境での設定を行います。
ここで注目したいのはSolo as Cueのボタンです。
Preferences / AudioのOutputにアウトプットを追加(Add)し、Cue / Preview Outputプルダウンメニューで追加したアウトプットを選択、Solo as Cueを有効にします。
すると、各トラックのソロボタン [S] がキューの [C] に変わります。
通常ソロはSボタンをクリックしたトラックのみを再生(Sボタンを押していないトラックをすべてミュート)します。
これに対してキューは、Cボタンをクリックしたトラックの信号をStudio I/OのCue / Preview Outputプルダウンメニューで選択したアウトプットにもルーティングします。
図にするとこんな感じになります。
ソロやミュートとは違ってCボタンを押しているトラックはマスターにもキューアウトにも信号が送られます。
DJのキューモニターと同じ機能ですが、バンドやユニットの場合はPA送りの信号とは別にクリックとボーカルだけモニターしたいというような場合に便利ですね。
うっかりすると見落としてしまいそうな機能達ですが、細かい部分も使いこなして良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!