前回に引き続きランダムにピッチが変化するディレイサウンドの活用テクを紹介します。今回はEGで変調する方法です。
ディレイサウンドのピッチをEGで変調する
EGでディレイサウンドのピッチを変調するアプローチは、得られる変化がLFOでの場合と異なります。元々EGの場合は、音の要素に対して時間的変化を加えるものですので、周期的に同じ動きを繰り返さず、ワンウェイの動きとなります。
設定はLFOの時と同様、変調先にディレイタイムのLとRを指定し、amt(アマウント)レベルでかかり具合を設定します。後はEGの各パラメータを好みで設定すればオーケーです。
LFOでの設定と比較しやすいように、音色とデモサウンドのフレーズは同じものを使用しています。

デモサウンドで使用したシンセ音色の設定画面。ディレイとEG2の設定がポイント。尚、非表示の各セクションのパラメータは基本的に前回と同一で、画面ではLFO3でLFO1のRateを変調している設定が残っているが、ここでは使用していない。
ディレイタイムはLを30ms、Rを55msとかなり短く設定してみました。
EGで設定する場合、ディレイサウンド独自の変化が欲しい時は既にフィルターやアンプに対して使用しているものではなく、使っていないEGを使用して行うのがベターです。ここではEG2を使用しています。
別セクションに対して使用しているEGと同じものを使用する場合には、各セクションのパラメータ上ではLとRに割り当てられないので、マトリックス機能を使用して設定を行うと良いでしょう。これは前回のLFOの場合でも同様です。
また、エフェクトにはディレイだけでなく、リバーブを使用して残響感を更に加えてみると、また違った世界観のサウンドになりますので試してみてください。
<デモサウンド>
EGでディレイタイムを変調してエフェクト音のピッチが変化するディレイサウンドの設定例。
フレーズ自体はLFOの時と同じフレーズで、2小節ごとに小節頭で16分音符を1個打ち込んだだけのシンプルなフレーズとなっている。
EGでディレイタイムを変調してエフェクト音のピッチが変化するディレイサウンドの設定例。
フレーズ自体はLFOの時と同じフレーズで、2小節ごとに小節頭で16分音符を1個打ち込んだだけのシンプルなフレーズとなっている。