説明
数々の賞を受賞したElevate Mastering LimiterのTransient EmphasisセクションをベースにしたPunctuateは、人間の耳の臨界帯域に基づいたマルチバンドトランジェントモジュレーターです。Punctuateのインテリジェントなアルゴリズムにより、わずか4つのコントロールで全26の臨界帯域のトランジェントの強調または抑制を制御できます。これにより、非常に強力でありながら非常に使いやすいトランジェントモジュレーターとなっています。
トランジェントシェイパーは、トップミックスエンジニアが楽器のトランジェントを強調または緩和し、アタックやサステインを際立たせるために使用します。しかし、従来のトランジェントシェイパーは信号全体に一度に作用するため、トランジェントの鋭いアタックが1つの帯域でしか発生していない場合でも、周波数帯域全体を変調してしまいます。Punctuateは人間の耳のモデルを使用し、人間の可聴域全体にわたって複数のトランジェントシェイパーを機能させます。これにより、周波数帯域全体に影響を与えることなく、あらゆる楽器、バス、ミックス全体のアタックを調整できます。その結果、必要な部分にのみ焦点を当てた、比類のないトランジェントシェーピング機能を提供します。
- ミックス全体におけるドラム音量の増減
- ベースに影響を与えないキックドラムのみの強調
- スネアマイクからのハイハットの除去
- スネアの胴鳴りの抑制とアタック音の強調
- アコースティックギターやピアノといった楽器の前後感の調整
- 過度なコンプレッション等で平坦になったミックスのダイナミクス復元
- 人間の耳の臨界帯域に合わせた26のトランジェントモジュレーター
- 各帯域を独立して動作させるか、より自然な処理のために滑らかに繋ぐかを調整できるAdaptive Transientスライダー
- グローバルなTransient Emphasisスライダーで全体の処理量を調整しつつ、各帯域のトランジェントを強調または抑制
- トランジェントの長さを微調整できるTransient LengthおよびAdaptive Transient Lengthコントロール
- 各帯域のトランジェントモジュレーションを表示するスクロールメーターディスプレイ
- パラレルプロセッシング用のMixコントロール
- すべてのElevateプラグインで利用可能なマスタリング品質の入出力セクション
- 詳細なサウンドデザインのための各帯域のソロおよび再構成機能
- カテゴリー、タグ、説明、アーティストリンク、お気に入り、検索機能をプリセットに追加する新しいプリセットライブラリアン
- ワークフローを容易にするマルチレベルの元に戻す/やり直し(Undo/Redo)機能
- より適切なミックス判断のための真のA/B比較機能
- 入力に対して適用されている変更のみを試聴できる新しいデルタリッスンモード
- 任意のパラメーターをデフォルトとして保存できる「デフォルトとして設定(SET AS DEFAULT)」ボタン
Punctuateの技術的背景
人間は、同時に鳴っている別の音から一定の周波数差がある場合にのみ、その音の存在を感知できます。メル尺度(Mel Scale)は、各帯域が互いに等間隔に聞こえるように聴覚の周波数帯域の配置を定義しています。この音の分割は、人間の聴覚の仕組みを表しています。ほとんどのグラフィックEQはIIR(無限インパルス応答)またはアナログスタイルのフィルターを使用しています。これらには多くの優れた特性がありますが、残念ながらIIRフィルターの形状はあまり柔軟ではありません。たとえば、すべての帯域をフラットに設定しても、フィルター全体の形状は実際にはフラットになりません。さらに、各帯域をブーストまたはカットすると、隣接する帯域にも影響を与えます。Punctuateはこれらの問題を持たないリニアフェイズFIR(有限インパルス応答)フィルターを使用しているため、画面に表示されている通りの音を正確に聴くことができます。
DSPエンジニアが「理想的」と呼ぶ矩形のFIRフィルターを使用する代わりに、三角形のフィルターを採用しています。これらは、内耳の臨界帯域の第一近似として聴覚モデルでよく使用されます。耳の中のフィルターと同じような形状にすることで、フィルタリングされた信号は自然に聞こえます。複雑な信号であっても、特定の瞬間において各フィルター内で実際に聞こえる音源は1つだけです。
Punctuateはこれらのフィルターを使用して、入力されたオーディオ信号を26の臨界帯域に分割し、各帯域でトランジェントシェイパーを機能させることで、オーディオ信号のトランジェントに対してかつてないレベルのコントロールを実現します。これにより、トランジェントの発生ポイントで信号全体のレベルを単に上下させるのではなく、信号が必要としている部分にのみパンチを追加することができます。各帯域を独立して制御できるため、特定の帯域のトランジェントを強調しながら、他の帯域のトランジェントを抑制することも可能です。また、臨界帯域に基づいているため、人間の耳に自然に聞こえる形で処理が行われ、不自然な音質劣化が生じません。最後に、ADAPTIVE TRANSIENTコントロールを使用して、帯域間のトランジェントモジュレーションを滑らかにすることができます。これにより、帯域を独立して機能させて究極のコントロール性を得ることも、帯域を連動させてよりスムーズなサウンドを得ることも可能です。

Newfangled Audioについて
Newfangled Audioは、プロオーディオ分野における新たな信号処理技術の研究開発を目的として、元EventideのエンジニアであるDan Gillespieによって設立されました。
PunctuateはNewfangled Audioによって開発され、Eventideによって販売されています。


