Top > チュートリアル > Spireでゼロからのサウンドメイク vol.15

Spireでゼロからのサウンドメイク vol.15

今回の作成音色のまとめとして、Stepperを使用した音色作りにおけるStepperの設定以外のポイントについて解説したいと思います。

<デモサウンド>

Stepperを使用してポリリズム的な音色変化を持った音色を使用したフレーズ例です。
リバーブやディレイは本体内蔵エフェクトのみ使用しています。

オシレータ1のみをオンにした状態で同じフレーズを演奏させた例です。

オシレータ2のみをオンにした状態で同じフレーズを演奏させた例です。

オシレータ3のみをオンにした状態で同じフレーズを演奏させた例です。

音色作成のポイント:オシレータ設定

今回の音色作成においては主にオシレータ設定とエフェクト設定がポイントとなります。

まず、オシレータ1から3の設定は図のようにそれぞれ異なる設定になっています。

各オシレータの設定状態(上から順に、オシレータ1、オシレータ2、オシレータ3)

これは、各オシレータのみで演奏した際に1つの音色として成り立つようにするためです、このような音色作りを進める際には、使用していない他のオシレータはオフにしておくことと、ある程度音色がまとまってきたら他のオシレータをオンにしてサウンドの混ざり具合をチェックすることが重要です。

オシレータ2の設定について補足しておくと、ここではサイン波を得るためにウェーブテーブル波形とのミックスバランスをウェーブテーブル側に回し切った状態にしています。

このように設定することで内蔵のウェーブテーブル波形をアナログシンセ感覚でエディットできるので、デジタル風のサウンドを得たい場合に重宝するでしょう。

また、今回はEGはほとんどオルガンのような持続音状態に設定しています。

エンベロープジェネレータの設定状態

ターゲットとなるパラメータにもよると思いますが、Stepperを使用する場合は、それ自体でサウンドの変化を十分に表現できるので、元となる音色設定は比較的シンプルな方が効果的なようです。

音色作成のポイント:エフェクト設定

最後にエフェクト設定です。
今回使用した内蔵エフェクトは、最終段のX-COMPを除いてシェイパー、ディレイ、リバーブの3種類です。
ポイントはシェイパーの設定となっています。

シェイパーエフェクトの設定状態

シェイパーはいわゆる汚し系エフェクトですので、かけ過ぎると単に歪んだだけの音色になりがちです。

経験的な部分からですが、サンプリングレートのリダクション量を設定するS.Rateを動かすだけで音色自体は破綻させることができますので、最初から変更させるよりは、ある程度他のパラメータでサウンドを調整してからの方が良いようです。

自分の場合、サウンド作りには歪み具合の強さを設定するDriveと、ビットデプスのリダクション量を設定するBitを中心にシェイパーサウンドを調整していくと意図するサウンドになりやすいように思います。

また、ディレイとリバーブは、使用するシチュエーションによって適宜お好みで設定すると良いでしょう。

<音色データ>

今回作成してるサウンドのプリセット・データ(音色データ)です。
以下のリンクをクリックしてダウンロードされる「polyrhythmFX.spf_.zip」ファイルを解凍後、現れた「polyrhythm FX.spf」ファイルを、SpireのLoad Presetから読み込みます。


私事で恐縮ですが、先日、ソフトシンセのサウンドメイクに関して、自分がこれまで得てきたノウハウや知識を凝縮した「ソフトシンセ音作り大全」(技術評論社刊)を出版しました。

アナログシンセの基本からデジタルシンセの音源方式、エフェクターに関する知識の他、音色エディットのポイントなどを1冊にまとめたコンパクトなシンセ辞典形式に仕上げています。

本連載で使用しているSpireも本文中の解説の参考例として使用している部分もありますので、ぜひチェックしてみてください。