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Spireのプリセットサウンドを更に良くするチョイ足しエディット術 vol.12

Spireが先日バージョン1.1.13へアップデートされました。
マイナーアップデートながら、興味深い機能追加がありましたので、今回は本アップデートのポイントを紹介しましょう。

1:メニューにポリフォニック設定が少ないボイス数の際に発生するデジタルクリックを取り除くための設定メニューとして“ Click Removal ”を追加。

2:オシレータモードに波形のフォルマントのシミュレートが行える“ Vowelモード ”を追加。

バウエル(母音)サウンドのシミュレーションモードです。
シンセをしゃべらせるような効果を作り出したい時にこのモードは非常に有効です。

3:フィルタータイプに“ Shaper ”を追加。

独特のサチュレーション効果が得られるフィルタータイプです。

Cut 1, Cut 2 のノブを動かすと、カットオフ値が0から500ではローパスフィルターとして、501から1000ではハイパスフィルターとしてカットオフ周波数を変化させることができます。

4:コーラスエフェクトにJ8モードを追加。

コーラスエフェクトは、01がフランジャーエフェクト、02から06が密度の異なるコーラスエフェクト、そしてJ8はハードシンセのJP8000のコーラスサウンドと同様の効果を得られるエフェクトを選択可能になりました。

まだ試されていない方はせひ最新版をダウンロードしてアップデートされた機能を体験してみてください。


Reveal Sound SPIRE

Spire

ポリフォニック・シンセサイザー

内藤朗

キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、サウンドクリエーターなど様々な側面を持ち、S.E.N.Sのレコーディングサポート、安部OHJIの様々なプロジェクトでのレコーディング、ライブなどに関わるなど、作編曲からレコーディング制作、ライブ演奏など多方面で活動中。MIDIやDTM関連の分野では黎明期から今日に至るまで長きに渡り関わっており、多様な経歴を持つ。また、音楽制作系のライターとしても広く知られ、近著に「音楽・動画・ゲームに活用! ソフトシンセ 音作り大全」(技術評論社刊)、共著「ミュージッククリエイターハンドブック 2023年改訂版」(ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングス刊)などがある。有限会社FOMIS代表取締役、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)正会員、MIDI検定指導研究会会員。