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【連載】FabFilterでグイグイ行きましょう!vol.22

前回Pro-R解説前編では各コントロールの詳細をお伝えしました。

Pro-RはとてもFabFilterらしいハイクオリティなサウンドと、エフェクトを視覚的に捉える工夫でとても使い易いリバーブプラグインに仕上がっています。

後編の今回は前編で予告した通り、Pro-Rの中央にドドンと構えるスペクトラム・アナライザーとその中で行える調整について紹介します。

スペクトラム・アナライザーのレンジなど

Pro-RのGUI(ソフトの見た目)はこのようになっています。

Pro-R

スペクトラム・アナライザー部分以外の機能は前編をご参照いただくとして、スペクトラム・アナライザーはデフォルトではリバーブの掛かり具合とEQ通過後(Post EQ)の情報を表示するようになっています。

上の画像でモヤの掛かったような波がリバーブの掛かり具合、白いフチの波がEQ通過後の信号を表しています。

スペクトラム・アナライザーの表示はフッターのAnalyzerのプルダウンメニューをPre+Postに設定することで、EQ通過前(Pre EQ)の信号とEQ通過後の表示に切り替えることもできます。

Pre&Post

デフォルト時と同じく白い縁の波がEQ通過後、後ろで暗く表示されているのがEQ通過前の信号です。

スペクトラム・アナライザーのグラフレンジは9dB、18dB、30dBの三種類から選択可能で、右端のプルダウンメニューで選択します。

ゲイン幅

これはグラフを縦軸のレンジで、中央を0dBとして上下+/-何dBで表示するかを選択しますが、EQポイント等を上下にドラッグして現在設定中の範囲を超えた場合、自動的にひとつ上または下のレンジに表示を切り替えるので、特に意識して設定しなくても問題ないと思いま。

2つの役割の異なるEQ

前項でEQの話を出しましたが、Pro-Rはスペクトラム・アナライザー部分で2種類のEQをコントロールすることができます。

上にある画像で青い線で表示されているのがDecay Rate EQ、黄色い線で表示されているのがPost EQです。

それぞれの違いはDecay Rate EQでリバーブのディケイ(リバーブ効果が消えるまでの時間)を帯域ごとに設定し、Post EQでリバーブの最終的なサウンドを調整します。

Decay Rate EQは少しイメージが掴みづらいかも知れませんが、例えば帯域ごとにこの帯域はリバーブがすぐ消えてこの帯域は少し残して、この帯域はメインコントロールの設定通りにリバーブが掛かるというような調整が行えます。

Post EQは内部でゲイン調整を自動で行いますので、EQ調整後の補正に気を使う必要がありません。

各EQともポイントは6箇所まで追加可能で、ポイントの追加方法は追加したいEQのライン上をドラッグするだけです。

逆にポイントを消したい場合はポイントをクリックして表示されるメニューからDeleteを選択します。

プリセット

ポイントをクリックして表示されるメニューはDelete以外にも以下のようなものがあります。

Disable:ポイントをバイパスします
Shape:Bell、High Shelf、High Cut、Low Shelf、Low Cutの5種類からEQカーブを選択可能です
Slope(Low Cut、High Cutのみ):6dB/oct、12dB/oct、24dB/oct、48dB/oct、96dB/octの5種類から選択可能です
Delete:ポイントを削除します

同じ操作はポイント付近にカーソルを合わせると表示するパラメーターバリューメニューからも行うことができます。

パラメーターバリューメニューの数値はダブルクリックで直接指定することもできます。
画像はPost EQのものを使用していますが、Decay Rate EQの場合も同じです。

また、ポイントをクリック/ドラッグする際にキーボードを併用すると様々な動作を行います。

Shift+ドラッグ:微調整
Alt+ドラッグ:最初にドラッグし始めた方向に応じてゲインを固定したまま周波数調整または周波数を固定したままゲイン調整
Alt+クリック:ポイントをバイパス
cmd/control+ドラッグ:Q幅を調整
cmd/control+クリック:複数のポイントを同時選択
cmd/control+alt+クリック:EQカーブを変更

ポイントの複数選択は複数のポイントをドラッグで囲うことでも可能で、複数選択されているポイントは同時にゲインや周波数、Q幅などの調整を行うことができます。

Pro-Rに興味を持ってくれた方は製品ページからデモバージョンをダウンロード/インストールして試してみてください。

センドトラックで使用するならMIXを100%、トラックにインサートして使用するならMIXノブを適度に調整しつつ、プリセットを切り替えていくだけでもPro-Rの個性や魅力が十分伝わると思います。

それではPro-R解説はこの辺で!