【連載】Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.38!

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(2015/02/06)

Mixcraftを使って、音楽制作の魅力をお伝えしている本連載。

ここしばらくは、Mixcraft 7の新機能をご紹介してきました。
Mixcraft 6と比べて、使いやすくなっている機能を探しているうちに、Mixcraft 6の機能で未だご紹介していない機能がいくつかあることが判明しました。

本連載は70回以上を超える長期連載ですが、未だご紹介していない機能があることに、筆者自身が一番驚いています。
今回と次回で、これら未紹介機能の説明を行っていきます。


自動マーカーのウィザード

Mixcraftも含め、一般的なDAWでは、楽曲の構成を視覚的に確認するために、タイムライン上にマーカーを打てるようになっています。
Mixcraftのマーカーはさらに高機能で、CDトラックのマーカーとして機能することは、Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.15!にてご紹介いたしました。

このCDトラックマーカーは、CDの再生を行う際に、楽曲の再生開始位置を決める重要なものです。
しかし、このCDトラックマーカーを使って、遊び心ある試みを行っているバンドがあるため、いくつかご紹介したいと思います。

まずは、Kornの3rdアルバムFollow the Leader!1曲目から再生を行っても何も再生されず、13曲目からようやくアルバムの1曲目であるIt’s On!が始まるという変わったアルバムです。
派手な見た目からは想像つきにくいですが、彼らは非常にクリエイティブで、常にアルバムを作り続けています。アルバム毎によっても大きく音楽性を変えてくることも特長で、彼らの重低音に世界中が魅了され続けています。

また、Slipknotの1stアルバムSlipknotでは、最終トラックのScissorsが終わり、しばらく経っても無音のままCDは再生し続けます。そのまま放っておくと、隠しトラックであるEeyoreが流れます。
このEeyoreですが、ライブでもしきりに演奏される鉄板曲のため、もし未だ聞いたことが無い方は是非チェックしてみてください。

話はだいぶそれてしまいましたので、本題に戻ります。
このマーカーですが、Mixcraft 6では自動でタイムライン上に打てるようになっております。

ミックス / マーカー / 自動マーカーのウィザード をクリックすると、以下のように画面が開きます。

自動マーカーのウィザード

ここでは、2種類の方法でマーカーを打つことが可能です。

1つ目の方法としては、一定の間隔でマーカーを打つ方法です。
設定項目はいたってシンプルで、時間間隔とマーカーを打つ範囲を指定するのみです。

2つ目の方法は、サウンドの無音部分を基準にする方法です。こちらの方法は、より実用的だと思います。

自動マーカーのウィザード

無音とする期間、音量などをそれぞれ設定し、OKボタンを押すことでタイムライン上にマーカーが打たれます。

マーカー設定後

特に楽曲数が多いマスタリング時には、この自動ウィザードで一旦マーカーを打ち、マーカー位置の微調整を行えば作業効率がアップすると思います。

また、以下のように複数の楽曲が1つのオーディオ・クリップにまとまった状態のものを、楽曲毎に切り分けて曲間の調整を行いたいとします。

オーディオクリップ波形

このオーディオ・クリップから、1つ1つ手動で楽曲毎にオーディオ・クリップを切り分けていくのは少々大変です。

このような場合は、トラック・マーカーの自動ウィザードで、「無音を切り取ってトリム」にチェックを入れて、OKボタンを押しましょう。

無音を切り取ってトリム

すると、先ほどのオーディオ・クリップが、複数のオーディオ・クリップに切り分けられ、なおかつトラック・マーカーも打たれています。

オーディオクリップ分割後

これで、曲間の調整ができるようになりました!
Mixcraftは、CDトラックのマーカーが打てる点が強みの1つなので、この自動トラック・マーカー機能は、積極的に使用していきましょう!

それでは!