【連載】Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.15!

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(2014/08/22)

Mixcraftの魅力をお伝えしている本連載。連載を一新してからは、マスタリングを取り上げています。

これまでの連載では、EQやコンプなどのエフェクトを使った音の処理に焦点を当てて解説を行ってきました。
しかし、Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.2!でお話しした通り、マスタリング行程は音の処理だけではありません。

「曲順を決めたり、次の曲が始まるまでの時間を調整する」作業も、マスタリング行程の1つです。

今回はこの、「曲順を決めたり、次の曲が始まるまでの時間を調整する作業」に焦点を当てて解説を行っていきます。


Mixcraft 6のマーカー機能

市販されているアルバムを聴こうとした際、1曲目、2曲目、3曲目と次の曲へ送っていくと、ほとんどのアルバムは1曲目、2曲目、3曲目の先頭から再生されると思います。

また、曲と曲の間は、2秒くらいの無音が入っています。

しかしアルバムによっては、曲と曲の切れ目が全く無かったり、アルバムの最後の曲を聴き終わってもCDが再生し続け、無音が5分くらい続いたかと思えば、いきなり隠しトラックが流れるようなものもあります。

つまり、曲間や各トラックの再生位置などは、自由に指定可能です。

では、これら作業をMixcraftで実際に行ってみましょう!例として、全5曲入りのミニアルバムのマスタリングを行っていると仮定します。音の処理は全て終了し、曲順、曲間を決める作業を行うところです。まずは、1つのセッション・ファイルに5曲の2ミックス・ファイルを取り込みます。

ソングファイルを読み込む

次にオーディオ・クリップを前後に入れ替えて、曲順を決めます。

曲順を入れ替える

その際、各オーディオ・クリップ間を調整し、曲間の指定も行いましょう。

曲間の指定の場合、タイムラインを拍表示から時間表示へ切り替えます。異なるBPMの楽曲たちを扱うため、時間表示の方が便利です。

タイムラインを時間表時に切り替え

曲順、曲間の指定は完了したように見えますが、このままでは1つの長い楽曲としてCDに書き出されてしまいます。

全5曲入りとして仕上げるためには、「2曲目の開始場所はここから、3曲目の開始場所はここから」というように、指定を行う必要があります。

そのための機能が、マーカーです。

マーカー設定

このマーカー機能、イントロ、Aメロ、Bメロといった楽曲の構成を視覚的に把握するために、使用する機能でもあります。

マーカー設定で曲構成を視覚的に把握

しかし、マスタリング時にこのマーカー機能を使用する際は「CDかオーディオファイルのためのトラックを作成する」にチェックを入れます。
すると、前述のマーカーとは異なりマーカー位置にCDマークがつきます。

CDマスター用マーカー設定

これが、「2曲目の開始場所はここから」という印です。そのため、「CDかオーディオファイルのためのトラックを作成する」にチェックを入れてマーカーを作成し、CDへの書き出しを行えば、きちんと5曲入りのミニ・アルバムとしてマスターCDを完成させることができます。

なお、CDへの書き出し方法についてですが、ファイル・メニューよりCDを作成をクリックします。

オーディオ設定書き込み設定

「オーディオCDを書き込む!」というウィンドウが表示されます。
この時、トラック数が表示されます。このトラック数が、マーカーの数と同じかどうかご確認ください。

あとは、コンピュータに書き込み可能なCD-Rをセットし、書き込み開始ボタンを押すだけでCDへの書き込みが開始されます。

ここまでが、Mixcraft 6を使った曲順、曲間、曲の再生場所の設定方法です。
今回はMixcraftを使った作業の概要についてお話いたしましたが、次回はマスターCDの作成についてもう一歩踏み込んだ解説を行います。

それでは!