Mixcraft 6で音と映像をミックス Vol.4!

Mixcraft Pro 6で音と映像をミックス Vol.4 !

今回は、前回に引き続き、ループ素材の編集を行っていきます。
前回では、ドラム・ビートのループ素材を、バス・ドラム、スネア・ドラム、クラッシュ・シンバル、ライド・シンバルに切り分けました。

これらを組み合わせて、新しいビートを作ろうというのが今回の目標です。

まずは、各クリップを別々のトラックに振り分けます。

※ Mixcraftでは、各トラックに表示されているオーディオやMIDIの固まりを「クリップ」と呼びます

ここで注目していただきたいのが、各トラック、クリップの名称を変更している点です。
まだ4トラックしかないため感じないかも分かりませんが、50トラック以上を超えるプロジェクトになると、トラック状況を把握することが、楽曲制作の効率アップに繋がります。

名称変更方法は、トラックとクリップとで異なります。
トラック名称の場合、トラック名称をダブル・クリックすることにより、トラック名称を変更できます。
クリップ名称の場合は、名称を変更したいクリップをマウスで選択したのち、サウンド・タブを開き、名前欄にクリップ名称を入力してください。

名称変更が終了したら、自分のビートを組んでいきます。
ビート・メイクの具体的な方法は、切り分けた素材をコピー&ペーストし、ループ再生を行いながら、自分が納得するまで、クリップを並べていきました。

また、クリップのサイズを変更し、同じ素材であっても出音に変化をつけています。
例えば、「ジャーン」となっているクラッシュ・シンバルのサイズを短くすることにより、「ジャッ」っという音に変化させることができます。

結果、スナップ・レベルを最大「64分音符にスナップ」に設定し、元のループ素材とは似ても似つかないビートを作ろうと模索したため、かなり細かいビートができ上がりました。

– 元のループ素材

– 作成したビート

また、ビート作成で使用したMixcraftの機能を、動画にまとめました。ご覧ください。

では、今回作成したビートから、ちょっとしたテクニックを1つご紹介いたします。
上記画像の赤枠部分に注目してください。

これらは、ビートに変化をもたらすために、クラッシュ・シンバルの波形を逆転させたものです。
ただ逆転させただけではなく、波形を逆転させたのち、Flex Audioで波形の長さを伸ばし、音の質感を変化させています。
Flex Audioの活用方法については、改めてご紹介いたします。

Flex Audioで処理した後、波形を複製し、音が広がって聴こえるように、それぞれのトラックのパンを左右に振り切っています。
パンとは、音が左右どこの場所から鳴るか決めるモノです。Mixcraftでは、ミキサー画面、トラックヘッダから、各トラックのパンを設定できます。

なお、同じ波形のパンを左右に振り切っただけでは、位相が合ってしまっているので、音が広がって聴こえません。
先ほどの画像のように、波形を若干ズラすことにより、音が広がって聴こえます。若干ズラす場合は、Mixcraftのスナップ・レベルを「スナップなし」に設定してください。

※ 以下の音源は、イヤフォンなどで試聴いただくと、音の広がり具合が確認しやすくなります

– 波形が揃った状態

– 波形をズラした状態

今回で、ドラム・ビートの編集が終了しました。
次回からは、このドラム・ビートにベースやウワものを重ねていきたいと思います。
それでは!