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ディリゲントと愉快な仲間たち Vol.1 Rob Papen

海外の楽器や音楽関連の機材を輸入している我々ディリゲント、欧米を中心としたさまざまなパートナー企業と協力して、日々新しいなにかを提案しています。
しかしそこはやはり楽器系の業界、根っこに音楽を愛する心を持った人たちですので、お固いビジネスマン風ではない個性ある面々がたくさんいらっしゃいます。そんなパートナーたちの素顔を、これから少しずつ紹介していこうと思います。

1人目はこちら!

シンセ史に残るオランダ人 Rob Papen

みなさん、シンセサイザーの歴史、シンセ史に残る偉人と言えば、どんな方々を思い浮かべますか?

学問的なルーツを探るとかなり深い話しになってしまいますが、ざっくり「シンセサイザー」で考えると、まず名前が出るのは映画にもなったRobert Moogさんや、日本の電子音楽のパイオニア冨田勲さんなどでしょうか。機材の進化だけでなく、音楽そのものを進化させた偉人たちですね。

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Rob Papen
Picture by : Ivan Willems
実は、我々ディリゲント取り扱い製品のひとつRob Papen、その開発者のRob Papenさんも、シンセ史に名を連ねる偉人達の一人なんです。これだけアイデアにあふれたプラグイン音源やエフェクトを考えた人ですから、やっぱり普通の人なはずはないですよね。
Papenさん、もともとは80年代にオランダやオーストリアのヒットチャートでNo.1をとった電子音楽グループの大御所、PERU(NOVA名義でも活動)のメンバーでした。「オランダのTangerine Dream」とも称されるこのグループ、他にもKlaus Schulze、Kraftwerk、Vangelis、喜多郎などと比較されることが多かったようです。
電子音なのにどこか懐かしさを感じる、彼らの名曲をお楽しみください。

PERU

NOVA

そんなキャリアを通じて猛烈なシンセ愛を育てまくったPapenさんは、プレイヤーの枠を超えてシンセの開発そのものに関わり始めました。彼の特徴的なところは、電気回路や電子工学の視点ではなく、ひたすら「電子音」を愛する男の目線を貫いたところです。

メッセージ
Rob Papen 独占インタビュー!

独占インタビュー!
開発者が語る製品と音楽への想い。

80年代終わり頃から、当時最先端の機材で魔法のような音色を作るプリセット職人として一躍有名になった後、ハードウェア/ソフトウェアを問わず、多くのシンセサイザーをいじり倒し、サウンド・デザイン業界の第一人者となりました。有名なところでは、Ensonique ASR-10、EMU Orbit-3といった伝説的シンセにも彼の音色が入っています。あまりにもシンセが好きすぎて、ついに自分の名前を冠したブランドを立ち上げてしまうまでになったPapenさん。その製品たちの詳細はこれだけ語ってもまだ語り尽くせないほどです。

また彼は、自身のスタジオやヨーロッパ圏のイベントで、定期的にシンセのセミナーを行うなどして、シンセユーザーの裾野拡大に貢献する、努力の人でもあります。
シンセHowTo本『The 4 Element Synth』
▶ シンセHowTo本『The 4 Element Synth』
そのシンセセミナー、特にマスタークラスの講師経験をもとに、5年の月日を掛けて制作した大作がこちら!とにかくシンセの音作りを基礎から応用まで、フルカラー図説入りで解説したHowTo本「The 4 Element Synth」! 現地価格1万円弱、ハードカバー全200ページ、DVD4枚付属で重さ1kgを超える豪華本です。
すでに英語版がヨーロッパ、アメリカでは発売されており、日本語版は現在未定です。

さて、さらっと経歴をご紹介しただけですが、人生全てをシンセに捧げたPapenさんのシンセ愛は伝わったでしょうか? 今後も常に新しいサウンドを求めて、我々を仰天させるような製品を生み出してくれるに違いありません。

ふかし

世界中の面白い音楽機材やソフトウェアを日本に持ってくる仕事が楽しくてたまらない。最終的なブランド選定基準は「中の人がいいヤツかどうか」。