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2CELLOSについて

cello

Session Strings PROが発売されたということで、遅ればせながら、何かそれに関連することを書こうと思っていた今日この頃。今回はメディアなどで最近話題となっている2CELLOSのことについてお話させていただきたいと思います。2CELLOSとは、全くその名の通りで、2人組のチェロのデュオです。Youtubeなどで話題となり、最近では大変な人気を博しています。なぜ彼らはそんなに人気があるのでしょうか。

■ いま話題の2CELLOS

まずは彼らの演奏を聴いてみましょう。

ビックリされたかと思いますが、実はこれはマイケル・ジャクソンの『Smooth Criminal』です。これまたカッコいいですね。チェロというとサンサーンスの『白鳥』をイメージされる方が多いかと思いますが、こんなに激しいエレキギターのような音も出せるのかと感心される方も多いのではないでしょうか。

Ellenの番組から。これはライブ感あふれる演奏です。

路上演奏から。その場で聞いてみたくなりませんか?

弓の毛が切れて垂れているのが見えますね。いかに激しい演奏であるかを物語っていると思います。

さらにもう1つ、随分前に人気があったガンズ・アンド・ローゼズの『Welcome to the jungle』です。ガンガンにチェロを弾きまくっていますね。弾いているチェロはカーボンチェロで、メタリックな音にはなっているかと思います。でも、 何だか新鮮な感じがしてカッコいいと思いませんか。

彼らはいったいどこの誰なのでしょうか。

よく見ると結構イケメンな彼ら。実は彼らはクロアチア出身のバリバリのクラシック畑のアーティストで、コンクール優勝経験を持つような凄腕のチェリストたちなのです。ビデオの中で髪の長い方はStjepan Hauserと言い、もう一人の髪の短い方は、Luka Sulicと言います。

こんなカッコいい曲が弾けるのであれば、ショスタコービッチを弾いてみたらどうなのかな?、と思っていたら、ありました。Stjepan Hauserがショスタコービッチのチェロソナタを弾いています。

のっけからガンガンのヘッドバンギングバリバリのチェロ演奏ですね。やっぱりショスタコはカッコいいに尽きます。その上、さらにショスタコのピアノトリオ。Stjepan Hauserがチェロを担当しているThe Greenwich Trioです。4:30以降からガンガンに来ます。カッコよすぎます。

激しい曲ばかりではありません。彼らの演奏によるショスタコービッチのデュオを聴いてみましょう。この曲の原曲はヴァイオリン二重奏曲で、チェロ二重奏に編曲したものです。これぞチェロといった感じです。甘いですね?。

また、映像ではありませんが、Luka Sulicがフランクのヴァイオリン・ソナタのチェロ編曲バージョンを演奏しています。これもクラシック音楽では定番中の定番ですね。

もう1つ。チェロ曲の定番です。フォーレの『夢のあとに』。

こんなおもしろ映像もあります。子供が彼らの演奏を聞いてエアチェロをやっちゃってます。

さらに、こんな楽しい映像もありました。Stjepan Hauserが「偉大な」チェリストたちのモノマネをしています。

私はこのビデオを見て笑い転げてしまいました。あまりご存知のない方のために以下のリンクも出しておきましょう。

どうです? 結構似てると思いませんか? ちょっとカザルスの音程に関してはかなり皮肉っているところもあるかもしれませんが。チェリストたちは彼を神様とあがめ奉っているわけなんですが、これをあえてパロディにしているのですね。

一般的にクラシックというと随分「お固い」イメージがあり、チェロは「甘い」「リラックス」の音楽を弾く楽器と受け入れられていると思いますが、ここはあえて既存のイメージを破壊しよう!ということで、チェロはこんなに激しくて情熱的な曲を弾くことができる楽器なんだよ、と彼らは主張したいのだと思います。様々な異論はあるとは思いますが、これはこれでイケてると私は思います。

おそらく彼らの本領はやはりクラシック音楽だと思いますし、今後もクラシック音楽に帰っていくとは思いますが、彼らのこれらの活動の本当の狙いは、クラシックを「古典」という意味で解するのではなく、新鮮なクラシック音楽の良さを皆に知ってもらいたいということだと私は考えています。

これまであまりチェロや弦楽器を知らなかった方々も、弦楽器でこんなにカッコいい演奏ができるのだと感じていただければと思います。例えば、今までのロックの音楽を弦楽器で弾いてみたりしてもいいですが、クラシックにも結構激しくてカッコいい曲がたくさんあるので、これを自分の楽曲に取り入れるのも良いと思います。

最後にStjepan HauserのYouTubeページを掲載しますので、お時間のある方はご覧ください。彼のチェリストとしてのいろいろな顔が垣間みれるのではないかと思います。