【音×観るvol.1】〜東京 音楽番外地にようこそ

【音×観るvol.1】?東京 音楽番外地にようこそ

こんにちは。「はぐれデジタル道」のWeb Yです。寒すぎてお風呂上がりにチャリンコでピューッと呑み屋に駆けつけられず……すっかりコタツ族の私。皆さんは冬をどう過ごしていらっしゃいますか?Web Yは、Youtubeで映画の予告編を観ては一人、杯を重ねる今日この頃。さて、突然ですが、皆さんは、映画はお好きですか?今回は、音楽ドキュメンタリー映画について、はぐれてみようと企んでおります。

先日、東京・渋谷のユーロスペースにて、『WE DON’T CARE ABOUT MUSIC ANYWAY…』を観てきました。

フランスの新進映画監督セドリック・デュピールとガスパール・クエンツが手がけた、日本のノイズ/インプロシーンで活動を続ける8組のアーティストのインタビューとライブで構成された、ほぼドキュメンタリーなこの作品。

「東京 音楽番外地にようこそ」と誘われた先には、出演アーティストの曲をバックに、ブツリブツリと切り取られた東京の風景が漂い、日本の大量消費社会の下衆な姿が徐々に剥き出しになっていきます。

フランス出身の監督によって切り取られた東京の一欠片は、いわゆる外国人の見た「NIPPON!OH!SAMURAI!」にならず、かといって日本人の目線とも格段に違っている。映像と音楽の絡み合いが、えらくクールで、騒々しい秋葉原の空気も、ギスギスした通勤ラッシュも、誰かさんのカッチョ良いPVと勘違いしてしまうほど……。

大友良英氏、L?K?O氏がライブでターンテーブルと格闘する姿は、真剣そのものであり、(この言葉は嫌いですが)ガチで、熱血肉食男子な印象を受け、 アーティスト達が車座になって語るインタビューシーンでは、「?だけど(ここ重要)、音楽を続ける」意味やお金のこと、幼少期の音との戯れを良い意味で「ゆるく」語っており、いまだにお金にならない表現を続けているWeb Y一家にとって、心強い言葉達が並べられていました。

主演の坂本弘道さんは、直感のもとに即興で音を作り上げていく凄い人。雑音とも思われる音さえも坂本ミュージックに取り込んでいく。残念ながら上映は終了してしまいましたが、何か機会があれば観ていただきたい!

さて、皆さんが初めて見た音楽ドキュメンタリー映画は何でしたか?

音楽ドキュメンタリー映画は、大きく2種類に分かれるような気がします。1つはファンがアーティストをより深く知るために撮られた作品。もう1つは、アーティストやその存在を通して、何らかのものを世に問うために撮られた作品。どちらも興味深いですが、Web Y自身は音楽を通して問題定義していく後者に、とても興味があります。

5月29日から東京・渋谷 UPLINK Xで公開になる映画『音の城 音の海 SOUND to MUSIC』も、そういう意味でどう心に語りかけてくるか、非常に楽しみです。

少しずつ、春の足音が近づいてきました。

重いコートを脱ぎ捨てて、映画館で音に漂ってみませんか?