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続き:厳しい音楽業界

続き 厳しい音楽業界

前回(厳しい音楽業界)の続きです。伸びている店舗に見られるひとつの共通点、それは「情報発信力」です。意外と拍子抜けしてしまう理由なんですけどね。ある地方のロードサイド店舗は、毎週のように店頭イベントを仕掛けることで、未発掘のアーティストを地域の人たちにアピールしたり、スタッフのお気に入りアーティストの特集を組ませそれを大型のPOPとして店舗入り口に特設コーナーを設けて展開したり・・・。

メーカーの押し付けではなく、あくまでもスタッフ個人の主観、趣味性を前面に出してアピールすることで、地域のお客様の共感を得て小規模なコミュニティーによるブームが発生しているようです。従来の情報発信と大きく違う点は、情報の個性化による情報価値の増大が消費者の購買意欲を刺激し、衝動的な購買と共有による固定客化を推進しているということです。簡単にいうとスタッフの口コミでそのCDを買ってみたら、とてもよい音楽だったので次もこの人が良いと言うなら間違いないから買おう、ということになるのです。

賢明な方であれば「あれ?!」と気づくと思うのですが、昔のレコードショップも同様のスタイルで展開していたんですよね。ショップの店長ないしは、スタッフはそれぞれ応援するアーティストがいて、その魅力を口頭で説明したり店頭にアーティストを呼んで訴求したり。商売の原点とは、「コミュニケーションである」と、どこかの偉い人も言っていたことですが、自分の価値観を発信し共感を得たりしていくことで、結果販売につなげていく。それを担うのが地域ごとのショップであってそれなりの存在理由があったということなのです。

しかし、バブル期に訪れた大量生産大量消費経済への移行とレコードからCDへのメディアの変遷が重なったことによって、昔のショップモデルの衰退が始まってしまったのです。結果として大資本による大型店舗の登場、流通形態の多様化(コンビニやスーパーでも買えるようになった)により、町のレコードショップは淘汰されてしまったんですね。皮肉にも、現在の消費者が求めるニーズは、昔のショップが営んでいたモデルを求めている傾向にあるようです。システム化されていない生身の血の通った情報が、これからの成熟産業における生き残り策の一つになりえるのか?はたまた、この部分もインターネットで補完されさらなる大資本の支配下となっていくのか、いずれにせよ国内においては大きな成長は見込めない業界ですので、地道な経営が求められるのは間違いないでしょうが・・・。

しかし、CD小売業の衰退は今も日々進行しているのです。他の業界では考えられない権益による弊害も衰退に拍車をかけてきました。この辺の事情については、次回に・・・。


投稿者:Sales K

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