【連載】Mixcraft 6で音と映像をミックス2 Vol.2!

Mixcraft 6マスタリング編大バナー

(2014/05/23)

前回から連載再開となりました「Mixcraft 6で音と映像をミックス2」。

新連載のお題はズバリ、「マスタリング」です。

Mixcraftに代表されるように、音楽制作ソフトはホントに安価になりました。そのため、プロに限らずアマチュアの方でも気楽に音楽制作を楽しめるようになり、「ミックス」、「マスタリング」といった、これまでプロでしか行えなかった制作行程にもチャレンジできるようになりました。

「ミックス」については以前にご紹介しましたので、前回からマスタリングについての解説を始めています。
ちなみに前回は、「音を大きくする行程≠マスタリング」ということをご紹介しました。


2ミックスって?

「じゃあ、マスタリングって何をやるの?」ということを、本日からご案内していきます。

作詞・作曲、編曲が終わっている楽曲を「CD」として残すためには、大きく分けて3つの行程を行う必要があります。

それが、レコーディング、ミックス、マスタリングです。

レコーディングは、楽曲の素材となるフレーズ(音)をトラックに録音していく行程です。次のミックスでは、各トラックのバランスや定位、音質を調整します。

※レコーディング、ミックスの概要については、「Mixcraft 6で音と映像をミックスVol.10!」でご紹介しております。こちらも合わせてご参照ください。

ミックスを始めた段階では、このように楽曲は複数のトラックから構成されています。

ミックス前

しかし、ミックスに関する全ての作業が終了すると、楽曲は1つのトラックにまとめられています。

2ミックス作成後

ちなみに、1つのトラックにまとめられた音源を、2ミックスと言います。これは、音源がL + Rのステレオ2チャンネルにまとめられているためです。

原盤制作作業

「好きなアーティストの新曲を買いたい」と思ったら、みなさんどうしますか?
今は、着メロやmp3などの音源ファイルでも曲を購入することが可能ですが、CDを買いに行かれる方が未だ多い(かな?)と思います。

ここで整理させていただくと、2ミックスというのは、音楽ファイルですね。CDとして販売するためには、どこからの段階で2ミックスをCDという形にまとめる必要があります。

また、CDは販売のためには何万枚と量産します。量産するためには、元となるマスター(原盤)が必要です。
この2ミックスから原盤を制作する全ての行程を「マスタリング」といいます。

マスタリング行程のあれこれ

多くの場合、2ミックスをそのまま原盤に落とし込んでいるわけではありません。
2ミックスから、さらに曲をブラッシュ・アップするため、最終的な曲のレベルや音質の調整が行われます。現在ではマスタリングという言葉は、この「2ミックスに対して、最終的な調整を行う作業」を指すことが多いです。

またアルバムであれば、「曲の順番を決めたり、次の曲が始まるまでの時間を調整する」作業も必要となってきます。
これらの作業も、マスタリングの行程の1つです。

※ちなみに、最終的な楽曲調整や曲順の決定などは、厳密にはプリマスタリングと呼ばれます。

「リマスタリング」という言葉を聞いたことはありませんか?昔のアーティストのアルバムが、「リマスタリング版」として発売されることがありますが、あれは2ミックスに対して、最終的な調整作業をやり直しています。

マスタリングを行う人を、マスタリング・エンジニアといいますが、マスタリング・エンジニアが変われば音が変わりますし、マスタリング技術も常に進化しているため、マスタリングを行う年代によっても音が変わります。元のアルバムと聴き比べてみると、様々な違いがあって楽しめると思いますよ!

今回は、駆け足ではありますがマスタリングの概要について説明いたしました。

次回からは、みなさんが一番気になるであろう「2ミックスに対しての最終的な調整作業」に焦点を絞って、解説していきたいと思います。

次回もお楽しみに。それでは!