BITWIG STUDIOバージョン1.2が正式リリースされたのを機に、前回からバージョン1.2で追加された機能についてお伝えしています。
前回はコレクションとスマートコレクション、MIDIのマッピングとプロジェクトテンプレートについての内容をお送りしました。
バージョン1.2で追加された新機能の中でも地味な方の機能ですが、実際に使用していく中ではあって欲しいと思う機能だったりもします。
今回もバージョン1.2追加機能についてお送りします。
■ 記事一覧/もくじ:BITWIG STUDIOで良い感じに音楽を作ろう!
一部の人には待望の地味なアップデート
この文章を読んでくれている人の中で、MIDIキーボードで特に3rdパーティ製音源を演奏している際にロングトーンが途切れるという症状が発生したことがある人はいるでしょうか?
この症状は主にアフタータッチの仕様によって発生するようなのですが、アフタータッチがチャンネルプレッシャーだった場合はまったく問題がないキーボードも、設定をポリプレッシャーに変更するとロングトーンが途切れるという症状がでる場合があるようです。
ディリゲントが取り扱っている製品の中では、CMEのXKeyがこれに当たるのですが、アフタータッチ設定がポリプレッシャーになっていると数十秒のロングトーンで音切れしてしまうことがありました。
今回のアップデート内容の中に『MIDI Polyphonic Expressionサポート』とあるので試してみたところ、XKeyの設定をポリプレッシャーに設定したまま問題なく動作できるようになりました。
音の視覚化。親切設計アップデート
BITWIG STUDIO 1.2では、ダイナミクス系のデバイスに大幅改良が加えられています。
主にオシロスコープを追加して効果を視覚化したところです。
COMPRESSOR
DYNAMICS
PEAK LIMITER
TRANSIENT CONTROL
左が1.2で変更されたGUI、右が1.1の同じデバイスです。
入力されている波形を表示して、その上に効果を青いラインで表示しているので、音だけでなく視覚的にも捉えやすく、かなり使いやすくなっています。
特にTRANSIENT CONTROLやGATEは見た目も激変していますが、サイドチェインの追加や機能の細分化が行なわれていますね。
オシロスコープといえば、オシロスコープそのものも追加されています。
2種類の波形を個別に選択して波形できたりScaleで表示時間長を変更できたりピーク表示をホールドしたり、そつなくこなす憎いヤツですね。
いや、憎くはないですが、サラッと使えて良い感じです。
ダイナミクス系プラグインの効果の視覚化といえば、いろんなメーカーがいろんな方法で行なっていますが、今回のBITWIG STUDIOのアップデートでは限られたスペースで良く考えられているな…と、ピコピコ動く波形を眺めながらそれはもう嫌らしいぐらいに設定をグリングリンと変えてみるのですが、音と波形と効果を表すラインを同時にみていると、改めてそのノブが何をどのようにコントロールしているのかが良く判って勉強にもなるというか…思わぬところで得した気分。
といったところで引き続きBITWIG STUDIOで良い感じに音楽制作を楽しんでください!
それではまた次回!!